勝負分けた巨人メルセデスの76球降板 鷹打線に活気、打撃コーチ「ラッキーだった」
巨人は7回に、6回まで1安打投球だったメルセデスから大竹へとスイッチ
■ソフトバンク 6-3 巨人(日本シリーズ・20日・ヤフオクドーム)
ソフトバンクが3年連続での日本一に前進する2連勝を飾った。20日、ヤフオクドームで行われた巨人との日本シリーズ第2戦。高橋礼とメルセデスの息詰まる投手戦となったが、7回に松田宣が2番手大竹から3ランを放って先制。8回には柳田が桜井から、福田が高木から一発を放って一気に突き放した。
ちょっとしたことで流れが激変する短期決戦。勝負の分かれ目となったのが、7回の巨人の投手交代だった。
巨人先発のメルセデスの前に、ソフトバンク打線は大苦戦を強いられた。5回2死までパーフェクトピッチング。松田宣が左前安打を放って完全投球を途切れさせたが、6回までこの1安打に封じられた。
だが、巨人ベンチはメルセデスを6回76球で降板させ、リリーフ勝負に転じた。メルセデスが足に張りを訴えたこともあったとのことだが、結果的に、この交代がソフトバンク打線の“呪縛”を解いた。
立花義家打撃コーチはメルセデスについて「すごく良かった。最後のところでカットするから、どうしても上っ面を叩いてしまう」と脱帽し、76球での降板を「ラッキーだった。ちょっと落ちてきたから、代わるかなとは思ったけど、良かった」と振り返った。
デスパイネが三ゴロ失策で出塁すると、代走・周東を送った。ランエンドヒットで一、三塁とチャンスが拡大。松田宣が「打った瞬間いったと思った」という完璧な一打をバックスクリーンへ打ち込んだ。先制3ラン。結果的にこの一発が決勝弾となった。
松田宣もメルセデスについて「良かったですね。パ・リーグにいないタイプの投手。ヒットは打ちましたけど、狙っているけどゴロになる投手だった」と印象を語り「交代してくれて、チャンスを作って、それをモノにできた」と言う。7回の投手交代。ソフトバンクの打者陣にポジティブな影響を与えたことは間違いないようだ。
(Full-Count編集部)