ワールドシリーズが23日開幕 アストロズは2年ぶり、ナショナルズは初出場
ナショナルズは初のワールドシリーズ出場
ワシントン・ナショナルズも新興チーム。1969年にモントリオール・エクスポズとして創設された。本拠地はカナダのケベック州。MLB初のカナダの球団だった。優勝には長く縁がなかったが、1981年に地区優勝。しかし、慢性的な経営難に悩み、2005年に本拠地をアメリカの首都ワシントンDCに移転し、ワシントン・ナショナルズとなった。
ナショナルズは移転1年目から5割の勝率を記録。2009年には今もエースとして活躍するスティーブン・ストラスバーグをMLBドラフト全体1巡目で獲得。2010年代からはナショナル・リーグの強豪の一角となり、2012、2014、2016、2017年に地区優勝。しかし、ワールドシリーズには出場できなかった。
今季は東地区で2位に終わるがワイルドカードでポストシーズンに進出。ワイルドカードゲームでミルウォーキー・ブルワーズに勝って地区シリーズに進出。ロサンゼルス・ドジャースを3勝2敗で下し、リーグ優勝決定シリーズではセントルイス・カージナルスを4勝0敗とスイープして、初のワールドシリーズ進出を決めた。
MLBではインターリーグが組まれているが、地区が違う両チームの対戦は、3年に1回組まれている。アストロズがア・リーグに移籍して以降は7試合だけだ。
2017年 アストロズ1勝 ナショナルズ2勝
2014年 アストロズ0勝 ナショナルズ4勝
MLBの場合、戦力は毎年大きく変わる。対戦成績はナショナルズの6勝1敗だが、これはあまり参考にならないだろう。
今季MLB最多の107勝を挙げたアストロズは、バーランダー、コールと2人の20勝投手を擁する。また最先端のデータを駆使するチームとしても知られる。これに対し、ナショナルズはポストシーズンに進出したチームでは最も少ない93勝。レンドン、ソトと強打者がいるが、マルティネス監督のもと、競り勝ってここまでやってきた。
予断を許さない展開になりそうだ。
(広尾晃 / Koh Hiroo)