東北福祉大が4年ぶり神宮大会出場! 初戦サヨナラ負けも、2戦目にノーノー勝利

東北福祉大が4年ぶりに明治神宮大会の出場を決めた【写真:高橋昌江】
東北福祉大が4年ぶりに明治神宮大会の出場を決めた【写真:高橋昌江】

大塚監督は部員たちに感謝「選手たちが本当に成長した」

 明治神宮大会(11月15日~20日・明治神宮野球場)の出場をかけた「第11回東北地区大学野球代表決定戦」の決勝が27日、仙台市民球場で行われた。東北福祉大(仙台六大学リーグ代表)が仙台大(開催地リーグ第2位)を下し、4年ぶりの出場を決めた。

 26日に行われた1回戦を勝ち上がった東北福祉大と仙台大。東北地区の代表をかけた決勝は、リーグ戦2位の仙台大に対し、リーグ戦1位の東北福祉大に1勝のアドバンテージが与えられて行われた。午前10時開始のゲームはともに得点を奪えず、延長11回からタイブレークに。0-0の延長12回、東北福祉大が1点を先制したが、その裏、仙台大が野選で同点に追いつき、2番・今津涼(3年・仙台育英)の左越え適時打でサヨナラ勝ちした。投げては、新人戦、リーグ戦に続き、長久保滉成(1年・弘前学院聖愛)が東北福祉大打線を封じ、8回1/3を8安打7奪三振と好投した。

 2-1で仙台大が先勝したことで、第1戦終了の50分後に第2戦がプレーボール。仙台大は第1戦の9回途中から長久保を援護した宇田川優希(3年・八潮南)がそのまま第2戦で先発した。第1戦では、再三のチャンスで得点できなかった東北福祉大打線だったが、初回に3番・元山飛優(3年・佐久長聖)がライトに先制ホームラン。リーグ戦で宇田川に抑えられていた元山は「次は打つ」と宣戦布告していたため、「気持ちよかった。嬉しいです」と喜んだ。

 サヨナラ負けした第1戦後には「次、切り替えよう! 次の試合、勝てばいけるから!」とナインに声がけした。「落ち着かせました、みんなを」と元山。1年春からリーグ戦に出場し、昨年の大学選手権優勝もレギュラーとして経験。今年、侍ジャパン大学代表入りしている3年生は「宇田川はいいピッチャーなので、クリーンアップが活躍しないと勝てないと思った」という自覚から鼓舞し、自らのバットで勢いをつけた。4、5回には暴投で1点ずつを加点。8回には4番・清水聖也(4年・智弁学園)のタイムリーでダメ押しした。

 投げては、花咲徳栄で甲子園優勝を経験している先発・綱脇慧(2年)が「人生初」のノーヒットノーランを達成した。ストレート、変化球ともにコントロールが冴え、92球で5奪三振2四死球。味方の守備にも助けられ、偉業を成し遂げた。

 4-0と快勝した東北福祉大は、東北3連盟の代表として4年ぶりに明治神宮大会に出場する。大塚光二監督はベンチに入れなかった部員たちにも感謝しながら、「選手たちが本当に成長した。これだけのゲームを勝ち上がってきたので、何かを変えることはない。いけるんじゃないか、という雰囲気が出た2試合」とうなずき、元山は「去年は春に優勝したので、秋も優勝したいです」と意気込んだ。

(高橋昌江 / Masae Takahashi)

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