西武ドラ2浜屋が好投で快勝 視察の渡辺GM絶賛「球速以上に球のキレがある」
7回1安打零封の快投で三菱日立パワーシステムズが2回戦へ「ストライク先行で投げられた」
「第45回社会人野球選手権大会」第6日目が30日、京セラドームで行われた。1回戦最後のカードとなった三菱日立パワーシステムズ(MHPS)と日本新薬の試合は、MHPSの先発・浜屋将太投手が7回1安打無四死球無失点の好投で試合を作り、完封勝利で2回戦進出を決めた。打線は5回に常道の左越えソロで先制すると、7回には河野の右中間二塁打で2点を追加。3-0で快勝した。
17日のドラフト会議で西武から2位で指名された左腕の浜屋が躍動した。右打者の内角を正確に突く直球と、カーブ、スライダー、フォークを織り交ぜながら、緩急で日本新薬打線を翻弄。1回2死で迎えた井澤から、4者連続で三振を奪うなど立ち上がりで波に乗った。2大大会で初先発のマウンドとなった浜屋だったが、7回までで許した安打は5回先頭の福永に浴びた左線二塁打のみ。「(3月の)スポニチ大会で代打ホームランを打たれていたので意識したけど、うまく打たれました」と悔やんだ浜屋だが、7回まで無四死球。「リズムよくストライク先行で投げられた」と好投の要因を振り返り、はにかんだ。
この日は浜屋を指名した西武の渡辺久信球団本部ゼネラルマネージャーらスカウト陣が一堂に会し、バックネット裏で浜屋の好投に見入った。快投を目の当たりにした渡辺GMは「いい投手でしょう」とご満悦の様子で、「コントロールがよく、ゲームを作ることができる。球速以上に球のキレがあるし、角度も打者からしたら打ちにくそうだった」と絶賛。浜屋はシーズンを通して救援で起用されることが多かったが、渡辺GMは「色んなパターンがある」とその可能性を大きく評価していた。
2回戦への切符を手にしたMHPS。2回戦では8強入りをかけてトヨタと激突する。浜屋は「先発、中継ぎ、抑えとどれもあると思っている。一戦必勝で優勝目指して頑張りたい」とフル回転を誓っていた。
(安藤かなみ / Kanami Ando)