西武秋山とDeNA筒香がMLB挑戦を表明も…海外FAとポスティングの違いは?
筒香はポスティング、現在は獲得の意思を示した全球団と交渉可能に
筒香嘉智は「ポスティングシステム」での移籍を目指す。ポスティングシステムは、主としてFA年限に達していない選手が、MLB移籍を希望する場合、所属球団の承認を得て行使する。
ポスティングシステムでの移籍を希望する選手名は、NPBのコミッショナーからMLBのコミッショナーに通達される。選手を獲得するMLB球団は、移籍元のNPB球団に「譲渡金(ポスティングフィー)」を支払わなければならない。
従来は譲渡金の金額で移籍球団が決まった。ポスティングとは「入札」という意味だが、文字通り譲渡金の入札だった。かつては5000万ドル以上の高額で落札されるケースがあったが、2013年からは上限が2000万ドルと決められていた。しかし、2018年オフからは譲渡金は、契約金総額に応じて決めることとなった。
契約金総額が2500万ドル以下の場合、譲渡金はその20%、2500万~5000万ドルの場合、譲渡金はその17.5%、5000万ドル以上の場合、譲渡金はその15%となっている。
選手はMLBコミッショナーが選手名を告知してから30日間、入札の意思を示したすべての球団と交渉できることになった。従来は単純な「譲渡金の金額」で交渉権が決まったが、現在は様々な条件面を比較して球団を決めることができる。秋山も筒香も、MLB移籍までにはまだ紆余曲折がありそうだ。
(広尾晃 / Koh Hiroo)