西武は外野、鷹は二塁…FA市場“開幕”、各球団の補強ポイントと予算を確認【パ編】

2019年パ・リーグポジション別得失点【画像提供:DELTA】
2019年パ・リーグポジション別得失点【画像提供:DELTA】

ロッテ、日本ハム、オリックスの補強ポイントは…

【ロッテ】ニーズ:一塁・遊撃

 鈴木大地のFA宣言により、今季鈴木が守ることが多かった一塁が空く可能性がある。井上晴哉が一塁に入れば今度は指名打者に穴ができる。これらのポジションにふさわしい打力のある選手のニーズは高い。

 遊撃は今季、藤岡裕大、三木亮、平沢大河らが守ったが、-16.9とリーグ内でかなり劣った働きとなっている。チーム内で最も補強の優先度が高いポジションだ。

【日本ハム】ニーズ:一塁・三塁・指名打者

 内野にチームの弱点が集中している。中島卓也の残留が決まったが、なお内野の戦力不足は深刻だ。一塁は弱点になってはいるが、中田翔、清宮幸太郎とすでに人材はいるため補強を躊躇しそうになる。ただもし一塁の補強と清宮の成長のタイミングがかぶることがあっても、一方を指名打者に入れ、近藤健介を左翼に専念させるなどで併用も可能だ。長打力に課題のあるチームだけにこのポジションの補強は積極的に行いたい。三塁にも同じく長打力のある選手が求められる。

 二塁のマイナスも大きいが、これは浅村栄斗、外崎修汰、中村奨吾など、パ・リーグ二塁手のレベルが非常に高くなったことによるものだ。今季レギュラーに定着した渡邉諒に大きな問題があると考える必要はない。

【オリックス】ニーズ:捕手・一塁・三塁・中堅

 補強ポイントは野手陣だ。捕手、一塁、二塁、三塁、中堅と複数のポジションが大きな弱点となっている。もしこれらのポジションに有力な選手を獲得できた場合、見返りは非常に大きい。

 ただその中でも優先順位はある。日本ハムの項でも述べたように二塁のマイナスはパ・リーグ二塁手のレベルの高さゆえのものだ。レギュラーの福田周平にそれほど大きな問題と捉える必要はない。また太田椋など将来有望な二遊間の若手も控えており、中長期的にも二塁のニーズは低い。

パ・リーグ各球団の2020年残り予算を推測

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