【プレミア12】侍ジャパンが3連勝突破で得た先発ローテの選択肢「色んなことができる」

先発は球数少なく降板、建山コーチは「色々なことができる」

 指揮官は「この3試合を見ても四球は少ないですし、それぞれが持ち味を出してくれた。ピンチを背負っても冷静に対処してくれていた。投手はもともとみんないい。このまま継続してやってくれればいい」と評価した。ベネズエラ戦は2四球、プエルトリコ戦は1四球、そしてチャイニーズ・タイペイ戦は無四球。味方打線が四球から攻撃の足がかりを何度も作っていることを考えれば、投手陣の四球の少なさが盤石ぶりを下支えしていると言える。

 大きかったのはこれだけじゃない。3連勝しながら、先発した3投手がいずれも少ない球数で降板した。山口俊投手が78球、高橋が73球、そして今永が64球。スーパーラウンドが始まるのは11日。仮に5日に投げた山口が初戦先発、6日の高橋が第2戦先発となっても中5日ある。十分に登板可能な球数で投げ終えた。

 建山義紀コーチは「先発投手はもう少し投げられたけど、球数が少ないことで短い間隔で投げられる。色々なことが出来る。よくやってくれたと思います」と納得の表情だった。第3戦では点差が開いたことで、発熱で調整の遅れていた岸孝之投手(楽天)にも登板機会を与えられた。

 スーパーラウンドは6日間で4試合。決勝を含めると7日間で5試合を戦う。ここからはオープニングラウンド3試合で先発した山口、高橋、今永に加え、大野と岸も先発の候補に加わることになる。スーパーラウンドの初戦で先発した投手であれば、中5日で決勝に投げることも可能だ。

 オープニングラウンド通りに山口に初戦を託し、中5日で決勝へ向かわせるのか。改めて国際舞台での強さを発揮したサブマリンの高橋を中4日で初戦に起用し、決勝に向かわせることも可能だろう。オープニングラウンド3試合。侍ジャパンは投手陣に対する手応えとともに、スーパーラウンドと決勝を見据えた数多くの選択肢を手にすることもできた。

○『世界野球プレミア12』の主な予定(テレビ朝日系列で放送)
11月11日(月)午後6時45分~ 「スーパーラウンド」
11月13日(水)午後6時45分~ 「スーパーラウンド」
11月17日(日)「決勝」

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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