【プレミア12】打率1割台も侍J稲葉監督は「呼んで良かった」ベテラン松田の無二の貢献
決勝の韓国戦はスタメン外れるも、必勝ハチマキを巻いて仲間を鼓舞
■日本 5-3 韓国(プレミア12・17日・東京ドーム)
野球日本代表「侍ジャパン」の稲葉篤紀監督は、「第2回 WBSC プレミア12」初優勝から一夜明けた18日、都内のホテルで報道陣に取材に応じ、改めて優勝の喜びを語った。17日に行われた韓国との決勝に5-3で勝利。選手の手で8度宙を舞い、その後はシャンパンファイトで喜びを分かち合った。
歓喜の瞬間から一夜。「プレミア12」初優勝を果たした稲葉監督が、チームリーダーとして侍ジャパンを牽引した松田宣浩内野手(ソフトバンク)の存在感を絶賛した。今大会は三塁手として8試合中6試合でスタメン出場した。だが、なかなか打撃の状態が上がらずに24打数3安打の打率.125と低迷。決勝の韓国戦ではスタメンから外れて最後まで出番はなかった。
それでも、チームの野手最年長として合宿中から大声を張り上げてチームの雰囲気作りに腐心してきた36歳を稲葉監督は「マッチは本当に呼んで良かったと思いました。1人で声を出して盛り上げてくれた」と称賛。決勝でスタメンから外したことについても「私の中で外していいのか、選手はどう思うのか、と色々な思いもあった」と振り返る。
試合前に松田本人に、指揮官は「申し訳ない」と謝罪したというが、これに対して松田は「全然大丈夫ですよ。ベンチでとにかく盛り上げますから」と応えたという。試合前の声出しでは、1人、日の丸の入った「必勝ハチマキ」を頭に巻き、仲間たちを鼓舞。歓喜のシャンパンファイトでは乾杯の音頭を取った。
そんなベテランの振る舞いに稲葉監督は感謝しきり。「本当に助けられました。呼んで良かったです」と思いを口にしていた。