西武ドラ5、高卒捕手が目指す偉大な先輩の姿 「どういうことを意識しているか…」

ドラフト5位で入団し1年目を終えた西武・牧野翔矢【写真:篠崎有理枝】
ドラフト5位で入団し1年目を終えた西武・牧野翔矢【写真:篠崎有理枝】

遊学館出身、ドラフト5位ルーキー牧野がプロ1年目を振り返る

 パ・リーグ連覇を成し遂げた埼玉西武ライオンズ。森友哉捕手は捕手として史上4人目となるパ・リーグ首位打者に輝き、強力打線をけん引した。その背中を追う18歳のルーキーは、ファームで1年目を終え「身体をしっかり鍛えられた」と充実感を滲ませた。19年に入団した選手を紹介する最終回は、ドラフト5位の牧野翔矢捕手だ。

 能登半島の中央に位置する石川県穴水町出身。大自然の中で育ち、子供のころは素潜りでタコを捕って食べていたという。野球を始めたのは小学校3年生の時。同じ学年に捕手がおらず、チームメートから「キャッチャー姿が似合う」と言われたことがきっかけで、4年生から捕手になった。

「石川では巨人戦の中継が多かったので、阿部慎之助捕手に憧れていました。兄もキャッチャーをやっていたので、いろいろ教えてもらって、最初は楽しくキャッチャーをやっていたのですが、試合で打たれたときに『自分のせいで負けた』と思ってしまい、やりたくないと思うこともありました。そんな時はおいしいものを食べて、気分を切り替えていました」

 高校は地元の強豪校、遊学館に進学し1年からベンチ入りを果たす。チームでは主に4番を任され、強打の捕手としてプロから注目を集める存在だったが、1度も甲子園に出場することはできなかった。それでも、ドラフトで西武から指名を勝ち取った時の心境を「びっくりしたし嬉しかった」と振り返る。

「山川さんや森さんなど、すごいバッターがいるチームという印象でした。森さんはキャッチャーで、ピッチャーのこと考えながら首位打者を獲得した。本当にすごいなと思います。キャッチャーとして、どういうことを意識しているか聞きたいし、バッティングも見たり聞いたりして学びたい。守備とバッティング、どっちも聞きたいです」

 将来的には打って守れる捕手になることが目標だが、まずは勝てる捕手になりたいと守備の向上に力を入れる。コーチや先輩投手に自らアドバイスを求め、勉強の毎日だ。また、捕手として投手とのコミュニケーションも大事にしている。

先輩からはキャッチャーミットの構え方に注文「ボールならボールではっきり」

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