話題の解説者・お股ニキが読む今季WSのポイント アストロズは「ちょっと依存…」

お股氏が考える「データ:感覚」のちょうどいい割合とは…

「アストロズのピッチャーはみんな一緒でしたよね。投げるボールの軌道も似てますし、メジャーの打者だったら対応してくる。スラッターは、右バッターだったら(意識が)レフトスタンドに向いて、ストレート狙いのところに落とすとハマるんですよ。でも、レンドンが(本来なら)セカンドゴロのようにシフトのいないところに打ったり、ソトもA・カブレラも方向へ打った。あのWS第7戦のケンドリックのライトポールに当たった打球とか、よく千賀投手が打たれるホームランですよね。外角カットの打ち方って、大体あれなんですよ」

 先発にはバーランダー、コール、グリンキーら、ブルペンにはオスーナ、ロンドン、ピーコックらを擁し、メジャー屈指の投手陣を誇るアストロズだったが、投手のタイプが偏り、バラエティーに欠けたことが落とし穴となってしまったようだ。アストロズと言えば、メジャー30球団の中でも屈指のデータ収集・分析力を持つチーム。データ上でも有効性が認められているスラッターを偏重したことが裏目となったのは皮肉なものだ。

 それではデータはどこまで取り入れるべきなのか。そして、選手や監督、コーチらが実際の経験から掴んだ感覚は、どのくらい考慮すべきなのだろうか。お股氏はDeNAのラミレス監督と同じ「データ8:感覚2」を選択した。

「ラミレス監督がよく言う8:2、イメージ的にはその辺かなと思います。世の中の全てを数値化しようとすれば、できなくはないかもしれない。もっと進んでいけば、目には見えなくて“あるかもしれない”程度に思われていたことも数字で表せるかもしれない。人間の感覚とか技術とかも含めてデータ化できるかもしれない。究極のデータ化ですよね。ただ、それでも直感みたいなものは、間違いなくあるもの。だから、データか感覚かっていう対立構図ではなく、例えば、人間だとエラーが起きるような選択を完璧なAIで客観的で合理的な判断をしてもらいつつ、直感的な部分が重要になるのかなと」

お股氏が「すごく分かるようになった」という森祇晶氏の言葉

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