「球団はうまいですよね」―日ハム宮西が西川の新キャプテン就任を歓迎したワケ

契約更改を行った日本ハム・宮西尚生【写真:石川加奈子】
契約更改を行った日本ハム・宮西尚生【写真:石川加奈子】

自身も2015年にキャプテンを経験「僕もそうでしたけど、自分のことしか考えてない奴が…」

 日本ハムの宮西尚生投手が、新キャプテンを歓迎した。29日、札幌の球団事務所で契約更改を行い、現状維持の2億円プラス出来高払いでサイン(金額は推定)。西川遥輝外野手がキャプテンに任命されたことについて「適任」と語った。

「練習態度もそうですし、人一倍早く来て練習したり、ケアもしっかりしたりする選手。カリスマ性もありますし、いいと思うな」。新人から12年連続50試合以上登板してチームの屋台骨を支えてきたベテランは、西川への期待を口にした。

 自身も2015年に投手としては異例のキャプテンを務め、勉強になったと振り返る。「ここ数年を見ると、僕もそうでしたけど、自分のことしか考えてない奴がキャプテンになりますから。球団はうまいですよね。違う視野を与えてくれる。(中田)翔もああ見えても変わる部分があったし、自分も変われましたし。遥輝もどっちかというと黙々と一人でやるタイプだったけど、キャプテンになることによって、ここ最近の発言とかも後輩に対して向ける発言も増えてきて、自覚がかなり高くなってきたと思うので、適任だと思います」とうなずいた。

 左肘手術明けの今季、宮西は55試合に登板して1勝2敗43ホールド、防御率1.71の好成績。2年連続3度目となる最優秀中継ぎ投手のタイトルも獲得した。だが、チームは5位に低迷。来季、優勝するために必要なことを問われると少し考えた後ではこう答えた。

「流れが悪い時に何かきっかけを作れる、そういう選手がもっと増えるべきかなと。今年も8月から連敗もあって、みんながみんな完全に心が折れてしまう、空回りするという状況が続いて。僕もそうですけど、そこを打破できなかった。それがチームとしての弱さだったと思う。ミスはもちろんありますし、打てない時もありますし、打たれる時もたくさんありますけど、その中でやるべきことはあると思うので。そういうことを個人、個人しっかり心折れずにやりきれる力、メンタルが大事かなと思います」

 修羅場を何度も乗り越えてきたベテラン左腕が期待する新キャプテンの下、若いチームが来季は殻を破ることができるのか注目したい。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY