最下位オリ、減俸わずか12人の“暖冬更改” 選手の士気を高める”にんじん作戦”

森川球団本部長「選手たちのやる気を奮い立たせてもらうように」

 例えばプロ3年目の沢田圭佑投手は今季、28試合に登板し2勝2敗、防御率4.85。昨季は47試合に登板し5勝0敗、防御率2.54だった。試合数を減らし、防御率も下げた今季は数字だけを見れば減俸と思われるが実際には100万円アップの年俸2700万円で更改している。

 ホールド数が昨季は8、今季は17に上げ、試合の中でも勝ちパターンとしても投げたことが評価された。その他の選手も現状維持、微増が多く表面上の数字だけでは評価できない部分も加味されていた。

 同球団本部長は「選手たちのやる気を奮い立たせてもらうように。契約更改の席ではオフの過ごし方、どうチームが成長していくのか、どう勝利に貢献していくのか。しっかり選手たちの話は聞くことができました。来年もチームの勝利に貢献してもらえるように」と自信を見せている。

 これまでは評価されにくかった“貢献度”を金額で示し、誰もが納得する成績を残した選手には大幅増もあることを認識させる“にんじん作戦”でナインの士気も高めるオリックス。12球団で最もリーグ優勝から遠ざかっているチームの巻き返しに注目したい。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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