かつての“日本キラー”韓国左腕はMLBで輝くか? 米メディア「柳賢振ほどすごくない」
キムは韓国プロ野球で通算136勝をマーク、今季は17勝を挙げた
カージナルスは17日(日本時間18日)、韓国プロ野球(KBO)のSKワイバーンズでプレーしたかつての“日本キラー”、金廣鉉(キム・グァンヒョン)投手と2年契約を結んだと発表した。米スポーツメディア「ジ・アスレチック」はキム・グァンヒョンについて詳報。この獲得が“お買い得”であったかどうかを検証している。
キム・グァンヒョンはKBOで通算136勝をマーク。今季は17勝6敗、防御率2.51の成績を挙げ、「プレミア12」では韓国のWエースの1人としてアメリカ戦に先発していた。MLB公式サイトによれば、2年総額800万ドル(約8億7600万円)での契約だった。
記事はカージナルスがたびたび東アジアマーケットから選手を獲得することに触れ、「オ・スンファン(呉昇桓)とマイルズ・マイコラスには、優れた価値を見出すことができた」と指摘。特にマイコラスは巨人で3年間プレーした後、2018年にカージナルス入りし、現在も同球団でエース格の活躍を見せている。
キム・グァンヒョン加入もかなりのプラスとなるのか。記事はキム・グァンヒョンの投球について、90マイル(約145キロ)台の速球とスライダーが武器と紹介し、「3人以上対戦しないといけないルール改正で、ワンポイント投球などでの起用はできないが、(左腕の)キムは、強力な左打者が多いチームに対して、大きな助けとなるだろう」と救援投手として使うべきだと指摘する。
さらに韓国プロ野球(KBO)での結果にも着目。「彼の韓国リーグでの活躍は、リュウのものと似ているがリュウほどすごくはない」とドジャースからFAとなった柳賢振と比較。柳賢振は今季、29試合を投げて14勝5敗、防御率2.32の成績を残した。
そんな偉大な投手と比較すれば劣るというが「それでも彼は、チームにいてほしい投手である」と、同記事はこの獲得にポジティブだ。
「リュウの三振率はメジャーで落ちたが、彼は四球を与えなかったので、彼のSO/BB率(四球1つ当たりいくつ三振を奪ったかを表す指標)は良くなった。キムが同じような動きを見せれば、彼の三振率はカージナルスでマイコラスとハドソンの昨シーズンより良いものになるのではないか」と予想する。
その予想通り、MLBにアジャストして活躍するか、それとも“選択ミス”となるのか。キムにとっては今回が2度目のMLB挑戦。前回は契約に至らなかっただけに、強い思いが成績に繋がることを期待したい。
(Full-Count編集部)