イチロー氏、現代を生きる少年少女へ伝えたいこと「自分で自分を教育しないと」

インターネット社会の現代へ「外に出て分かることがたくさんある」

 2つ目は自ら体験することだ。インターネットなどが発展した現代社会について、「いろんなことが情報として、すぐ頭に入れられる時代。いろんなことが分かる。すぐに携帯、スマホで調べられる」と表現。だからこそ、積極的に外に出て学ぶことが重要と説いた。

「僕が27、28歳に大リーグに挑戦したわけだけど、外に出て分かること、行ってみて初めて分かることがたくさんあった。野球の世界は狭い世界だった。外に出て、気が付くことがあるし、勉強不足もいっぱいあった。それを知識として持っているじゃなく、体験して感じてほしい」

「日本は素晴らしい、と外で感じました。そういう経験を将来して欲しいなと思います。今まであった当たり前のことは決して当たり前ではない。価値観が変わるような出来事を体感して欲しいなと思います」

 1996年にスタートした同大会は今大会が最後。この日の閉会式には300人を超えるファンが集結し、イチロー氏のメッセージに耳を傾けた。この日の熱弁について、イチロー氏は「日本で9年間、アメリカで19年間、プロ野球選手として過ごしてきて、何かみんなに伝えられないかと」、「28年の現役を終えて、みんなに覚えておいて欲しいこと」と話した。故郷の野球少年少女への“ラストメッセージ”に満員の会場から温かい拍手が送られた。

(Full-Count編集部)

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