5年連続Bクラスも若手台頭、山岡&山本に続く投手は? 19年のオリ投手陣を振り返る

海田智行が復活の55試合登板、ブルペンを支えた左の中継ぎ2投手

 救援陣では海田智行投手から取り上げたい。2016年に50試合に登板したが、以降2年間は故障もあって計16試合登板にとどまっていた。ただ、今季は開幕から一度も登録を抹消されることなく、自己最多の55試合に登板、防御率1.84といずれもキャリアハイの成績を残した。特に左打者との対戦成績は被打率.216と左キラーぶりを発揮。中継ぎ陣にも疲労が目立ち始める7月には11試合に登板し、うち8試合でホールドを挙げる活躍をみせた。

 その海田とともにブルペンを支えたのが、同じ左腕の山田修義投手だ。7月は海田投手とほぼ同じ12試合に登板し、防御率1.98。シーズンを通して回またぎから左のワンポイントまで多岐にわたる起用に応え、自己最多の40試合に登板し、終盤の9月には先発のマウンドにも立った。

 右腕では近藤大亮投手と比嘉幹貴投手の活躍が目立った。近藤は3年連続の50試合超えとなる52試合に登板した。4月に打者5人に対して4つの四球を出して登録抹消されたが、翌5月はファームで5試合に登板し、打者19人に対して10奪三振、防御率0.00の好投を見せ、同15日にすぐさま1軍に復帰した。昇格後は、勢い十分の直球を生かした本来の投球スタイルを取り戻し、8月は月間防御率1.59の好成績を残した。

 一方の比嘉は今季で37歳。本格的に「ベテラン」の領域に突入したとも言えるが、チーム4位の45試合に登板した。球速差の大きなカーブを織り交ぜる変幻自在の投球スタイルは健在だった。シーズン通算で見れば防御率は4.59ではあったものの、注目すべきは交流戦の成績。交流戦の全18試合中12試合に登板(うち2連投4回、3連投1回)を見せるなどフル回転を見せる一方で、6月の防御率は1.08と抜群の安定感だった。チームはペナントレースでは6位だったものの、交流戦では首位と0.5ゲーム差の2位。この陰には比嘉の活躍があったと言ってもいいだろう。

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