リーグV2も最悪防御率…来季はドラ1松本航、野田ら若手台頭に期待…西武19年投手陣

今井は「令和初完封」、来季への最重要課題は?

 3年目の今井達也投手も、苦しみながらもローテーションを守った。常時150キロ前後の直球と球界屈指の落差を誇る高速チェンジアップを組み合わせる投球スタイルを武器とする将来のエース候補だ。実際のところ、5月5日の楽天戦では「令和初」の完封勝利を挙げるなど、新世代としての可能性を感じさせた。ただ、今季通算では7勝9敗と負け越し、開幕前に掲げた「2桁勝利」という目標は達成できなかった。

 来季への課題は明白。制球力だ。与四球72はソフトバンク・千賀滉大投手に次いでリーグワースト2位。千賀の活躍は言うまでもないが、今井は奪三振率6.98、被打率.251と支配力に欠けた。シーズン中はセットポジションから左足を上げ、ホームベースから一度目線を外すなど、多種多様なフォームを試したが、結果にはなかなか結びつかなかった。オフシーズン、そしてキャンプと鍛錬の期間を迎え、シーズン中の課題にじっくり向き合う時間も生まれるだろう。

 フレッシュな面々が揃う先発陣には期待が持てるが、経験値が不足しているという点で不安が残るのも事実。そんな中、シーズン中盤から救世主的な活躍を見せたのが助っ人・ニール投手だ。6月20日に2勝目を挙げると、そこから破竹の11連勝。球団外国人投手のシーズン連勝記録を更新した。特に首位・ソフトバンクを追走し負けられない戦いが続いた9月には4試合で4勝を挙げ、リーグ2連覇に大きく貢献した。

 ただ、ニールの開幕は順風満帆なものではなかった。4月2日のロッテ戦で来日初先発初勝利を挙げたものの、4月は以降の登板で痛打される場面が目立ち、悔しい登録抹消となった。日本球界に適応するため、5月と6月中盤まででファーム6試合に先発。多くの場数を踏んだことで、来日前から定評のあった抜群の制球力を取り戻した。8月27日の日本ハム戦で与四球を許して以降、34.2回、125打者連続で無四球に抑える精密ぶりで、チームの逆転優勝に大きく貢献した。

中継ぎ・平井は異次元の81試合登板とフル回転した

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