「何やってんだ!」という歯がゆさ…元オリックス監督・森脇氏が期待する2人の存在

幹がしっかりしてこそ枝葉が育つ

 今季はメジャーで抜群の実績を残しているジョーンズが加入し期待感は大きい。山岡、山本、吉田正の活躍は必要不可欠だが、くすぶっている安達、T-岡田が本当の意味で“1本立ち”することが必要。過去から見ている身としては「何やってんだ!」という歯がゆい思いもある。

 ペナントを制してきたチームを振り返ると若手の台頭、中堅のリーダシップ、ベテランの存在感とチームがしっかりと整っている。今季ではリーグ連覇の西武は源田、山川、森らの活躍もあったが秋山、そして中村、栗山のベテラン勢もチームを支えた。巨人では引退した阿部を坂本、丸が脇を固め岡本が力を発揮した。

 今年こそ点から線となり協力原理が働くオリックスを期待したい。そのためには安達、T-岡田がその役目を果たすことが必要だ。安達はプレー以外でも貢献出来る選手だし、Tは今1度固定観念を捨て自身を信じることだ。

 ソフトバンクと激しい優勝争いを演じた2014年のキャンプ前には「初日から試合で活躍出来る心身で入ってくるように。信じてるぞ」と伝え、100キロ台あった体重を90キロ台まで仕上げ目が輝いていた。結果的に4年ぶりの20本塁打を放ち攻守においてリーグ2位に貢献してくれた。当時はこちらから“変化”を迫ったが、もう自分で解るキャリアを積みプロセスがある。

 T-岡田はオフにプエルトリコのウインタリーグに参加しているが、このチャレンジは素晴らしい。言うまでもなくポジションは与えられるものではなく、自分でつかみ取るもの。意識、思考が変われば行動が変わる。行動が変われば結果が変わる。パ・リーグはどのチームにも優勝の可能性はある。私は安達、T-岡田の姿に注目してシーズンを見届けていきたい。

◇森脇浩司(もりわき・ひろし)
1960年8月6日、兵庫・西脇市出身。現役時代は近鉄、広島、南海でプレー。ダイエー、ソフトバンクでコーチや2軍監督を歴任し、06年には胃がんの手術を受けた王監督の代行を務めた。11年に巨人の2軍内野守備走塁コーチ。12年からオリックスでチーフ野手兼内野守備走塁コーチを務め、同年9月に岡田監督の休養に伴い代行監督として指揮し、翌年に監督就任。14年にはソフトバンクと優勝争いを演じVの行方を左右する「10・2」決戦で惜しくも涙を飲んだ。17年に中日の1軍内野守備走塁コーチに就任し18年まで1軍コーチを務めた。球界でも有数の読書家として知られる。現在は福岡6大学野球の福岡工大の特別コーチを務め、心理カウンセラーの資格を取得中。178センチ、78キロ。右投右打。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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