「何やってんだ!」という歯がゆさ…元オリックス監督・森脇氏が期待する2人の存在

オリックス・T-岡田【写真:荒川祐史】
オリックス・T-岡田【写真:荒川祐史】

オフにはMLB通算282発の超大物、アダム・ジョーンズ外野手を獲得

 昨季、パ・リーグ最下位に沈み5年連続Bクラスとなったオリックス。オフにはダイヤモンドバックスからFAとなっていたアダム・ジョーンズ外野手を獲得。MLB通算282発を誇る超大物の加入で2020年は1996年以来となるリーグ制覇を目指していく。最後のAクラス入りとなった2014年に監督を務めていた森脇浩司氏が巻き返しを狙う古巣のキーマンを挙げた。

 山岡泰輔、山本由伸、吉田正尚といった投打で生きのいい若手がいる。この3人は侍ジャパンにも選出されチームの顔。これまで5年連続で悔しいシーズンを過ごしているチームはまさに転換期を迎えている最中だ。

 私は指揮するにあたり、才能豊かな金子千尋、西勇輝、佐藤達也、岸田護、比嘉幹貴、平野佳寿らを勝てる投手にするために実績だけでなく人格者でもある馬原を獲得した。準備、変化、チャレンジの重要性を説き、ファンと一体となりフロントも含め全員で戦う組織を目指す私には馬原の存在は不可欠であり十二分にその能力を発揮してくれた。強いチーム、組織には競争原理だけでなく協力原理が働き、優勝するには嬉しい誤算も必要である。常々それらを形にするのもリーダーの責務であり、手腕だと考えていた。

 金子は強い投手として軸となり、他の投手も上手い選手から強い選手へと変化した。野手に関しても日々変化を感じ取ることが出来た。個として成長し、全員で先の塁を狙い、1つのアウトを全員で取りにいくことを実践し、点が線となることで必然的に個としてもチームとしても結果が変わることを体験し始めた。そんな中でチームの中心として期待を込めていたのがT-岡田、安達了一、伊藤光の3人だった。

 オリックスの将来を背負う選手として確実にステップアップしてくれた。強い個性を持つ3人だがその全てが長所だと感じ真正面から向き合ったことが懐かしい。伊藤光はDeNAに移籍し安達に関しては難病と闘いながらのプレー、そしてT-岡田は殻を破り切れていない。

幹がしっかりしてこそ枝葉が育つ

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