【新春企画】ロッテ井口監督独占インタ・中編 オフに見せた球団の本気度「勝つための環境整備」

米国「ドライブライン」派遣に5投手が志願 「強い思いを持ってくれていた」

――ドライブラインでは、成田翔、小島和哉、中村稔弥、種市篤暉、二木康太の5投手、川越英隆1軍投手コーチ、根本淳平1軍ストレングスコーチがトレーニングを積みました。

「ドライブラインの報告も常に見ていました。実は昨季のデータを見ると、チーム総投球数のうち時速150キロを超える球のパーセンテージでは、マリーンズがリーグ最下位なんです。トップのホークスは30%を超えていて、うちは3%。全体投球数の3%しか150キロを超えていないんですよ(苦笑)。そこに当然、優勝したチームと4位の違いがある。バッター目線から見ても、やっぱり速いストレートは一番の脅威になります。時速150キロとは言わなくても140キロ台後半が出るくらいのキレは欲しいな、と。

 去年のオフに西野(勇士)が自分1人でドライブラインに行って、それでいい成績を残してくれました(37試合2勝3敗2セーブ5ホールド、防御率2.96)。それがチームメートにすごく刺激になって、ドライブラインではどういうことをやっているのかと興味を持ったり、自分自身もそうなりたいと思ったようで、若手が5人志願してくれました」

――5投手はいずれも、大きく開花する可能性のあるストレートを持っている。

「そうですよね。スピードはもちろん、キレが増すだけでも打者からの見え方は違うと思いますね。うちの投手陣はそこを追い求めている投手が少ないのかなと思っていたんですけど、ドライブラインに行ったメンバーをはじめ、強い思いを持っていてくれたのはうれしかったですね」

――球団もいろいろな形で協力してくれている。

「監督になってから球団といろいろな話をして、いろいろな改革をしてくれている。本当に勝つためにお金を使ってくれるし、施設も使いやすいように改装してくれるし、このオフのFA(フリーエージェント)も頑張ってくれました。僕だけが欲しいというだけではなく、球団として欲しいから取りに行こうと、選手としっかり交渉して取ってきてくれる。これは監督が交替したからという話じゃなくて、球団としていい方向に進もうというタイミングだったんだと思います。1、2軍も一本化されてきて本当にいい環境になりつつある。勝つための環境整備はできてきたと思います」

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