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球児の必携品にしたい「野球手帳」 新潟県が真剣に考える野球少年の未来

昨年12月21~22日、新潟・新潟市で第7回青少年ベースボールフェスタが開催された。このイベントは、県内のスポーツ少年団、リトルリーグ、リトルシニア、ポニーリーグ、ヤングリーグ、ボーイズ、中体連、高野連で作る新潟県青少年野球団体協議会が主催、企画と運営は野球障害ケア新潟ネットワークが担当している。

新潟・新潟市で行われた第7回青少年ベースボールフェスタでの小学生の「野球肘検診」の様子【写真:広尾晃】
新潟・新潟市で行われた第7回青少年ベースボールフェスタでの小学生の「野球肘検診」の様子【写真:広尾晃】

昨年末に新潟で開催、第7回青少年ベースボールフェスタに約1500人が来場

 昨年12月21~22日、新潟・新潟市で第7回青少年ベースボールフェスタが開催された。このイベントは、県内のスポーツ少年団、リトルリーグ、リトルシニア、ポニーリーグ、ヤングリーグ、ボーイズ、中体連、高野連で作る新潟県青少年野球団体協議会が主催、企画と運営は野球障害ケア新潟ネットワークが担当している。

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 会場はハードオフエコスタジアム。当日はあいにく雨まじりの曇天だったが、会議室など屋内施設を使って盛りだくさんのメニューで行われた。イベントのメインは、小学生の「野球肘検診」だ。広い会議室にはエコーの機械が設置されている。野球少年は問診票に記入し、理学療法士による関節のチェックを受けてからエコー検診を受ける。この風景は、他の地域の「野球肘検診」と変わらないが、参加する野球少年の多くは「野球手帳」を携えている。これは新潟県内の小学校5年生以上の野球選手に配布されている一人ひとりの故障や治療の経緯などを記入することができる手帳だ。

 医師は検診の際にこの「野球手帳」を確認し、結果を記入することで保護者や指導者への情報共有としても役立つ。野球手帳には野球肘の予防のための情報が満載されており、実際に小学生対象のコンディショニング教室では独自に編み出した「えちごストレッチ」を学ぶ。またトレーニング教室ではやはり独自の「こしひかりトレーニング」の講習が行われていた。

 室内練習場では、新潟医療福祉大硬式野球部、高校硬式野球部選手による小学生向けの野球教室が行われていた。ここではウォームアップの仕方からキャッチボールの仕方、さらにはポジション別の守備の基本などを学ぶことができる。選手たちは日頃から「野球普及活動」についても学んでいるので、教え方は子供目線で大変ていねいだった。

 さらに中高生を対象とした医療医事相談では、専門医、理学療法士がシーズンオフにやっておきたい身体のチェックとケアについて選手や指導者からの相談を受けていた。中高生を対象とした体幹トレーニング講座、栄養学講座、そして高校野球部のマネージャーを対象にしたマネージャースキルアップ講座、ボールリレーコンテストなども行われた。

 18年は約1150人の野球少年が参加したが、今回は約1500人が参加。すでに県内の少年野球チームにとっては、このイベントは年中行事として定着しており、ロビーや会場周辺では、指導者や保護者が歓談する風景が見られた。

 他の地域でもこうしたイベントは盛んに行われるようになったが、新潟県のベースボールフェスタは内容、規模ともにトップクラスのように思える。その最大の特徴は、新潟県高野連が中心になって青少年野球のすべての団体が集結した組織を作ったこと、そこに医療チームが参画して一緒に行動を起こしたことである。野球手帳がもたらしたスポーツと医療の連携は野球の未来を開くかもしれない。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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