中日小笠原の弟がBCリーグトライアウト挑戦へ 9か月でクラブチーム退団…電話では号泣

ルートインBCリーグの合同トライアウトを受験する小笠原智一【写真:小西亮】
ルートインBCリーグの合同トライアウトを受験する小笠原智一【写真:小西亮】

昨春から社会人クラブチームに所属も、活動縮小に伴って退団、兄に電話で報告も号泣

 2015年夏の甲子園優勝投手でもある中日・小笠原慎之介投手の弟・智一投手が、2月8日にロッテ浦和球場で行われるルートインBCリーグの合同トライアウトを受験する。昨春から社会人クラブチームに所属していたが、活動縮小に伴って退団。成長の兆しが見えてきた右腕は、兄と同じNPBの舞台に立つという夢を捨てきれず、新たな挑戦を選んだ。

 突然の知らせに、動揺が収まらなかった。昨年4月から医療機器販売の会社「エクスターメディカル」(福島県郡山市)に就職し、同社が母体のクラブチーム「郡山アスレチックスBC」でプレーした智一。ようやく一人暮らしにも慣れてきた昨年11月、チーム関係者を通じてチームの活動縮小を告げられた。「思うように野球ができないなら意味がない」と退団と退社を決断。昨年末をもって“フリーター”となった。

 兄の慎之介にも電話で報告。事情を説明しようとしたが、こらえきれずにスマホを持ちながら大泣きした。「意外と反応はそっけなかったですよ。『そうなんだ』ってくらいで」と智一は苦笑いするが、その電話はひとつの“誠意”でもあった。「社会人になってからも野球用具代を払ってくれていたので、ちゃんと伝えておこうと」。高校時代から続く兄の思いやりに対し、申し訳ない気持ちもあった。

福島で監督を務めていたロッテ、阪神でプレーした元ドラフト1位の吉田篤史氏も成長に目を細める

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