目立った阪神の積極さ、巨人も的確 中日は苦し…12球団の補強診断【セ編】
中日は最優秀中継ぎ投手のロドリゲスが流出、代役候補としてゴンサレスが加入も…
【阪神】評価:A
ジョン・エドワーズ投手(インディアンス)
ジェリー・サンズ外野手(韓国キウム)
ジョー・ガンケル投手(マーリンズ3A)
ロベルト・スアレス投手(ソフトバンク)
ジャスティン・ボーア内野手(エンゼルス)
中田賢一投手(ソフトバンク)
今オフに積極的な動きを見せた阪神。実に5人もの新助っ人を加え、残留したマルテ、ガルシア、呂彦青と共に助っ人を8人も抱えることになった。来季への本気度が感じられる補強だったのではないか。昨季のチーム防御率はリーグ1位だったのに対し、打率はリーグ4位、チーム得点数はリーグ最少と攻撃面が課題であることは明らか。サンズ、ボーア、マルテの3人でいかにそれを改善できるか。守備面も考えての起用が必要で矢野燿大監督の手腕も重要となりそうだ。またジョンソンがメジャー復帰を果たし、その穴をエドワーズがどれだけ埋められるか。
【広島】評価:C
DJ・ジョンソン投手(ロッキーズ)
テイラー・スコット投手(オリオールズ)
ホセ・ピレラ外野手(フィリーズ)
大盛穂外野手(育成→支配下)
4年ぶりにリーグ優勝を逃しただけでなく、Bクラスに沈んだ広島。丸の移籍、田中の不振などが絡んで低迷することになった。チーム防御率はリーグ2位(先発は1位)、打率は3位とどちらも決して悪くはなかった。逆転負け32回は最下位ヤクルトに続いて多かった。守護神の中崎の不振などで勝利の方程式が固まらなかったのも響いた。そこでDJ・ジョンソンとスコットの2人の投手を補強。手薄な外野にはメジャー通算302試合出場のピレラを加えた。
【中日】評価:E
ルイス・ゴンサレス投手(オリオールズ3A)
濱田達郎投手(育成→支配下)
モイセ・シエラ外野手(育成)
ヤリエル・ロドリゲス投手(育成)
7年連続でBクラスに沈んでいる中日だが、補強での上積みはほぼ見込めないか。オフにジョエリー・ロドリゲスがメジャー復帰を果たし、昨季の最優秀中継ぎ投手が流出。その代役としてゴンサレスを獲得したが、支配下での補強は支配下に昇格した濱田達郎と2人だけ。育成でシエラ、ヤリエル・ロドリゲスを加えた。チーム打率はリーグ1位、防御率も3位と悪くなく、ビシエド、アルモンテ、ライデル・マルティネスと優良な助っ人が顔を揃えているが、戦力を底上げには既存の日本人選手の成長に期待したい。
【ヤクルト】評価:B
マット・クック投手(ダイヤモンドバックス)
アルシデス・エスコバー内野手(ホワイトソックス)
ガブリエル・イノーア投手(オリオールズ)
長谷川宙輝投手(ソフトバンク育成)
嶋基宏捕手(楽天)
今野龍太投手(楽天)
一昨季の2位から一転、昨季は最下位に転落したヤクルト。高津新監督体制の下で戦う2020年に向けて、積極的な補強を敢行した。昨季はチーム打率、防御率共にリーグ最下位。投打とも補強は必須だった。投手ではクック、イノーアの新助っ人2人を補強し、さらにはソフトバンクの育成選手だった長谷川宙を支配下で獲得。今野も加えた。野手ではメジャー通算1437試合、ゴールドグラブ賞に輝いた実績のある“大物”のエスコバーを獲得。ベテラン捕手の嶋も楽天から迎え、投打ともに広く補強を行った。
(Full-Count編集部)