殿堂入りの田淵幸一氏、叶えたかった故星野氏との約束「3人でパーティーしような」
ダイエーの監督を務めた後は星野氏の右腕として阪神、楽天でコーチに
公益財団法人「野球殿堂博物館」は14日、「令和2年野球殿堂入り通知式」を開催し、新たに田淵幸一氏、故前田祐吉氏、故石井連蔵氏が殿堂入りした。
エキスパート表彰で新たに殿堂入りした元阪神、西武の田淵幸一氏。昨年は次点だったが、109票で選出を果たし「指導者に支えられた。本当は巨人に行きたかったが、王さん、長嶋さんの前で絶対打ってやるという闘志が湧いた。プロ野球界に微力でもお返ししたい」と感激を語った。
「ミスタータイガース」として世界のホームラン王・王貞治氏(現ソフトバンク球団会長)と本塁打王を争い、歴代11位となる通算474本塁打を放った。阪神時代の1975年には43本塁打を放って、王氏の14年連続本塁打王を阻止した。
引退後はダイエーの監督を務め、その後は東京六大学時代からの盟友である星野仙一氏に誘われる形で阪神、楽天の打撃コーチを務め、北京五輪代表でも星野氏を支えた。2017年に殿堂入りした星野氏は2018年1月4日に亡くなり「『お前もいずれ殿堂に入ると思う。そしたら山本浩二(2008年殿堂入り)と3人でパーティーしような』と言っていたのに」と思いを吐露した。
(細野能功 / Yoshinori Hosono)