ハム栗山監督、「羽撃く」に若手“孵化”の願い込める 「突っついているけど…」

2020年スローガンを発表した日本ハム・栗山英樹監督【写真:石川加奈子】
2020年スローガンを発表した日本ハム・栗山英樹監督【写真:石川加奈子】

社内公募83件から社内投票で最終候補10件を選び、栗山監督が最終決定した

 日本ハムは16日、今季のスローガンが「羽撃く(はたたく)」に決まったと発表した。就任9年目を迎える栗山英樹監督は「いろいろ経験させてもらい、今年は全てを懸けて結果を出さないといけないシーズン。勝ちきるためのスローガンです」と力を込めた。

 社内公募83件の中から社内投票を経て最終候補に残った10件の中から選んだ栗山監督は「今年ぐらい、考えずに“これだ”という年はない。迷いはなかった」と即決。鳥が卵の殻を割って、大空に力強く羽ばたくイメージを重ね合わせた。

 リーグ5位に終わった昨季を踏まえ、このオフ、指揮官の脳裏に浮かんだのは卵をかえすとか育むという意味を持つ「孚」(まこと)という漢字だったという。「温めながら雛をかえしていくという作業が本当の誠であるということが自分の中で引っかかっていた。選手に誠を尽くして、成熟させ、天に向かって飛び立たせたい」と語り、若い選手たちの大躍進を期待した。

 今季3年目を迎える清宮幸太郎内野手、2年目の吉田輝星投手ら若手有望株が殻を破れば、4年ぶりの優勝が見えてくる。「突っついているけど、割れないんだよね。誰とは言わないけど」と冗談混じりに笑った指揮官は「選手には『自分との約束だけは破るな』と話している。スイッチは自分でしか入れらないから」と語った。

 殻を破ってほしいのは若手だけではない。東京五輪に伴う今季の変則日程を踏まえて「レギュラーと言われる野手の人たちも早づくりした方が絶対にいい。ベテランで年を重ねて年齢的にバランス良くという人はうちにはいないから。目一杯、まだまだ走らないと。ほかのチームだったら中堅というか、ここから伸びていく世代なので。試合に出ているからと甘やかすつもりもないし、もっと成長しなきゃいけないと思っている」とチーム全体のレベルアップを求めていく。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY