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寄せ書きは感謝と愛にあふれていた 故・小枝守氏が伝えたこと、残したもの

小枝守さんがこの世を去って、1月21日で1年が経った。約5年間に渡って東京・日大三の監督を務め、約33年も千葉・拓大紅陵で指揮。1992年夏の甲子園では福岡・西日本短大付に0-1で敗れ、準優勝。甲子園には春夏通じて10回出場。2016年からの2年間は、U-18侍ジャパン・高校日本代表の監督を務めた。昨年、肝細胞がんのため、都内の病院で亡くなった。私はこの1年、ずっと持ち歩いていた栞(しおり)がある。小枝監督のご家族からいただいたものだが、そこにはひとつの詩が書かれている。

2017年のW杯のU-18代表メンバーが書き込んだメッセージボードが贈呈された【写真:荒川祐史】
2017年のW杯のU-18代表メンバーが書き込んだメッセージボードが贈呈された【写真:荒川祐史】

清宮が藤嶋が堀が西巻が…高校日本代表メンバーたちのメッセージが自宅に

 年が明けた2019年1月16日。再び、監督の病院を訪ねた。体はしんどそうだった。私が渡したボールを握っていた。身に着けていた服はエンジ色。すぐに拓大紅陵のスクールカラーだと分かった。少しでも元気になってもらおうと、監督に「言葉をください」とリクエストした。

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「人に生まれ、人と生き、人に生かされ、人を生かす」

 これは「人生」でやらなくてはいけない順番と教わった。私は小枝監督と出会い、記者としても学ばせてもらった。今度はその教えを、他の人たちに伝えていく番だと解釈している。昭和、平成の時代にはこのような監督がいたことを伝えていく使命を勝手に思っている。

 小枝監督が亡くなった後、同じ思いを持っている選手たちが多くいたことに、胸が熱くなった。昨年8月26日、神宮球場で行われた大学日本代表対高校日本代表の試合前、追悼セレモニーが行われた。弥生夫人へ感謝状、家族へ2016年のBFAアジア大会、2017年のW杯のU-18代表メンバーが書き込んだメッセージボードが贈呈された。遺影や思い出の品とともに自宅のリビングに飾られている。

○「野球のことだけでなく、人として、当たり前の事をしなさいという教えを今も大事にしています 藤嶋健人」(16年メンバー・東邦→現中日)

○「小枝監督の信頼が自分への自信に変わりました。本当にありがとうございました 堀瑞輝」(16年メンバー・広島新庄→現日本ハム)

○「人間味溢れるご指導は絶対に忘れません。成長した姿を見せたいと思います 入江大生」(16年メンバー・作新学院→明大)

○「プレーを共にできた私は本当に幸せ者です。ありがとうございました 清宮幸太郎」(17年メンバー・早実→日本ハム)

○「小枝監督の下で野球ができた事を誇りに思います。僕達の野球人生を見守ってください 増田珠」(17年メンバー・横浜→ソフトバンク)

○「最後まで諦めない姿勢を学びました。プロの世界でもその姿勢を忘れません 西巻賢二」(17年メンバー・仙台育英→楽天→ロッテ)

○「愛情の込もった言葉の数々、今もこことに残っています。ご冥福をお祈りいたします 櫻井周斗」(17年メンバー・日大三→横浜DeNA)

“一つの導き”から生まれた彼らの光輝く姿をグラウンドで見るたびに、また監督の顔を思い出したい。

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