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元鷹守護神・馬原孝浩氏はなぜトレーナーに? 「こういうトレーナーがいれば」を体現

23日、福岡・糸島市内で報道陣に公開されたロッテの福田秀平外野手の自主トレ。国内FA権を行使してソフトバンクからロッテに移籍した福田秀は新天地でのキャンプインに向けて必死に汗を流していた。石垣島で自主トレを行っていた元チームメートの岩嵜翔投手も合流。この自主トレで、トレーナーとして2人を指導していたのは元ソフトバンク、オリックスでプレーし、守護神としても活躍した馬原孝浩氏だった。

「150キロを投げる感覚、かかる負荷なんて投げた人にしか分からない」

「自分がこういうトレーナーがいればいいな、というのをずっと思っていたんです。現役の感覚を知っていて、実績があって、そして国家資格、知識を持っているという人がいなかったんです。じゃあなろうと思って、いざなってみたらそのフィールドには誰もいないんです」。確かにそうだろう。プロ野球選手としてタイトルを獲得するほどに成功し、ワールドベースボールクラシックにも2度出場した経歴を持つ。それでいて国家資格を手にし、トレーナーとして第2の人生を歩んでいる人など、ほぼ聞いたことがない。

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 だからこそ、自らが今は“オンリーワン”の存在なのだという。「簡単に真似できるものではないと思いますし、自分が散々受けてきた挙句、それを還元、出しているもの。感覚的には受けた人は違うといいますね。アスリートにはアスリート専用の見方があるんです」。教科書に書かれているものではなく、そして、一般の人でもない。アスリートにはアスリートにしか分からない、通じない感覚がある。それが分かる“アスリートのための”トレーナーを馬原氏は志している。

「選手の感覚はなかなか分かってあげられないんです。150キロを投げる感覚なんて投げた人にしか分からない。そこにかかる負荷とか、球場内のため息とか、歓声とか、野次だとか受けた人にしか分からない。そういうストレスもそう、そこでかけて欲しい言葉とか、こういう風に声をかけて欲しいとか、やってきた人間には細かく分かるので。そういうのってなかなか分からない。そういうのを伝えていければ」

 将来像もいささか異なる。例えば球団トレーナーだったり、個人の治療院を開いたり、パーソナルジムを開くなどの道も考えられるが、馬原氏は「そこは目標にしていない」と言い切る。「この先、自分が野球界に戻るんじゃなくて、トレーナーたちをどんどん育成していって、どんどん輩出していきたいんです。『馬原式トレーナーメソッド』というものに認定を出して、その認定を取った子たちが選手に付いて、どんどん選手が結果を出していく」。目指すのは“アスリートの感覚が分かる”トレーナーたちの育成。そのために「アカデミーとかスクール、学校を作る」ことも考えているという。

 このオフの自主トレ期間中でもトレーナーを目指す青年たちが日替わりで馬原氏の元に勉強に訪れている。この日も初対面だという若者がいた。「そうやって現場の空気を感じるだけでも成長、勉強になる。どんどん受け入れてます。こちらからしても助かりますからね。手伝ってくれたり、バッティングできたり、守備についてくれて、と。肌で感じて選手と触れ合う機会は彼らも絶対にないので」。もっと多くの“アスリートの感覚が分かる”トレーナーを育てたいという馬原氏。志のある若者であれば「どんどん受け入れる」と語っていた。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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