花咲徳栄が“滑り込み”で選抜切符 井上主将「6時間目は全然集中できなかった…」

センバツ出場を決めて喜びを爆発させる花咲徳栄ナイン【写真:荒川祐史】
センバツ出場を決めて喜びを爆発させる花咲徳栄ナイン【写真:荒川祐史】

昨秋の埼玉県大会優勝も関東大会は8強、関東・東京最後の枠で選出

 3月19日に開幕する第92回選抜高校野球大会の出場32校が発表され、花咲徳栄(埼玉)が4年ぶり5度目の出場を決めた。主将の井上朋也内野手(2年)らナインはその吉報にも表情を引き締めた。昨年の記憶が喜びを阻んだのかもしれない。

 昨夏の甲子園は2回戦で明石商(兵庫)相手に3-4で破れた。その雪辱を晴らそうと挑んだ昨秋は埼玉大会で優勝したものの、関東大会ではベスト8。選抜出場は当落線上で、岩井隆監督は「(関東・東京6枠の)最後に切符をもらったような気がしてる」と語ったが、ナインも気が気でなかったようだ。プロ注目の井上朋也内野手(2年)も「監督が『選ばれると信じろ』と言っていたので信じていたけれど、日が近づくにつれて……。今日も6時間目は全然集中できなかった」とその心の内を語った。

 井上は12月から新主将としてチームを牽引している。そんな井上から見て課題も多いようで「秋は上位打線でしか点が取れなかった。下位打線でも取れるようにやっていかないと。まだ、攻撃も投手も守備も課題がある」と厳しい目を送る。花咲徳栄は過去4度の選抜出場ではベスト8が最高だが、新チームは「目標は日本一」と上を狙う。

 昨夏の明石商戦で勝ち越し打を許したエース・高森陽生投手(2年)も「自分があの場で投げて負けた。借りを返しに行くという気持ち」と並々ならぬ意気込みを抱いている。「前回は先輩に連れて行ってもらった甲子園だった」と今回は自らが引っ張る気持ちで臨む。岩井監督は「高森も2回行って、失点している。みんな、甲子園に置いてきたものがたくさんあるんだから」とハッパをかける。置いてきた悔しさを晴らし、紫紺の優勝旗を持ち帰りたい。

(Full-Count編集部)

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