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“ゲッツーが多い打者”の傾向とは? 19年パ・リーグ併殺打ランキングから検証

1つのプレーで2つのアウトを稼ぎ出す併殺打は、攻める側としては一瞬にして肩を落とし、守るチームは一挙に胸を撫で下ろす瞬間だろう。言葉を変えると、打者にとっては最も敬遠すべき打撃結果とも言える。

併殺打数は自身の調子の良し悪しと前を打つ打者の成績に影響を受けやすい

○内川聖一(ソフトバンク)
3月 6番3試合、0併殺打、出塁率.250
4月 3番9試合、5番3試合、6番12試合、4併殺打、出塁率.293
5月 6番6試合、7番12試合、2併殺打、出塁率.310
6月 3番13試合、6番3試合、7番7試合、4併殺打、出塁率.272
7月 3番13試合、5番1試合、6番6試合、7番1試合、1併殺打、出塁率.282
8月 3番22試合、5番1試合、2併殺打、出塁率.347
9月 6番13試合、7番2試合、8番7試合、3併殺打、出塁率.273
計 3番57試合、5番5試合、6番43試合、7番22試合、8番7試合、16併殺打、出塁率.296

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 今季の内川は、4、5番こそ担わないものの、3番や6番という得点に絡む重要な打順での起用が多かった。デスパイネとグラシアルの外国人コンビの後ろを打つことが多かった4月は、月別でも最多となる4本の併殺打を記録しており、ここは打順による影響が色濃く出ているようだ。

 一方で、3番に定着した6月以降では、出塁率が月別でも低い値となった6月に最多の4併殺打を記録したものの、自身の調子が上がっていくとその数が減少。牧原大成や福田秀平(現ロッテ)ら俊足選手が前を打つ機会が多くなっただけに、この時期は自身の調子が併殺打数に影響していたと考えられる。9月には6番を打つ機会が最も多かったが、この時期は再びグラシアル選手が前を打つことになり、再びその数が増えた。

○中田翔(日本ハム)
3月 4番3試合、0併殺打、出塁率.267
4月 4番20試合、5番3試合、1併殺打、出塁率.378
5月 4番23試合、5番2試合、5併殺打、出塁率.368
6月 4番20試合、2併殺打、出塁率.352
7月 4番21試合、2併殺打、出塁率.333
8月 4番13試合、4併殺打、出塁率.200
9月 4番15試合、2併殺打、出塁率.274
計 4番115試合、5番5試合、16併殺打、出塁率.329

 中田は4、5月こそ近藤健介に4番を明け渡すことがあったものの、6月以降は先発出場試合全てで打線の中核に座った。8月には出塁率.200と打棒が振るわず、併殺打数も4つを記録したが、月別でトップとなる5つを記録した5月には対照的な原因があった。この月、23試合で中田の前を打った近藤は、なんと月間で.500という驚異的な出塁率を記録。翌月も.389と高出塁率を記録しているが、やはり「2打席で1出塁」という圧巻の数字は、後続の打者にも顕著な影響を与えていたようだ。

 上記の6選手から、併殺打が増えることには以下に2点の傾向があることが分かる。1つ目にはその打者自身の調子の良し悪し、2つ目は前を打つ打者の成績だ。レアードのように自身のコンディションが如実に表れる選手がいれば、中田のように直前の打者の奮闘ぶりが併殺打数に表れる選手もいる。

 併殺打は、その時の打撃結果のみを見るとポジティブなイメージが湧かないように感じられるが、シーズンを振り返ったときにはその選手の調子や、打線の活気を推し量る材料の1つになりえる。今回は打順、そして出塁率という視点から併殺打について考えたが、この記事が併殺打の新たな一面を考える一助になれば幸いである。

(「パ・リーグ インサイト」成田康史)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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