サイン盗み騒動にブ軍選手は怒りの涙… 未だ謝罪なしア軍選手を米メディア糾弾
謝罪したのは2018年までアストロズ所属のカイケルのみ、MLB選手たちが怒りの声
アストロズのサイン盗み騒動は、沈静化しそうにない。2017年ワールドシリーズ制覇は剥奪されず、他球団の選手に被害を与えた事実はもちろんだが、何より選手たちの反省が見えなすぎるのだと、米スポーツメディア「ESPN」は厳しく追及している。
これまで“被害者”とされるメッツ右腕ストローマンや元ヤンキースのCC・サバシア氏らが怒りを露わにし、ドジャースのエース左腕カーショーも「謝っていない」と選手たちの姿勢を批判。ヤンキースの田中将大投手も「フェアじゃない」とこの一件には苦言を呈した。
記事によると、先日もブレーブスのフレディ・フリーマン内野手が怒りの涙を流したという。元チームメートのクリス・メドレン投手が2018年の試合でアストロズ相手に7失点し、その後すぐに引退したことを振り返り、彼のキャリアや成績にどんな影響を及ぼしたか、ずっと考えていくことになるだろうと同情したのだという。
球界各所から怒りを買っているにも関わらず、公で謝罪したのは現ホワイトソックスのダラス・カイケル投手のみ。アレックス・ブレグマン内野手やホセ・アルトゥーベ内野手に至っては、質問にもきちんと答えなかったと指摘している。
アストロズのオーナー・ジム・ クレイン氏はスプリングトレーニング開始後に選手全員に謝罪をさせる旨を語ったという。しかし記事は「彼らへのアドバイスは、キャンプが始まる前に、今すぐ、なるべく早くカメラを見つけて、何が起ったのかを説明し、それについてどう感じているか話すべきだ。その時まで待っていたら、仕方なく謝っているように見える」と指摘する。
謝罪していないのは選手だけではない。クレイン氏は、AJ・ヒンチ監督とジェフ・ルーノーGMを解任した際、この騒動が2017年ワールドシリーズ制覇という事実に何か影響を与えるかと聞かれたが「ノー、何も変わりはない」と答えたという。
他球団のある幹部は、「もし私がクレインの立場だったら、『我々が間違っていた、野球と人々を傷つけてしまい、本当に申し訳なかった』と言うと思う」とESPNに語ったという。スプリングトレーニングまであとわずかだが、全員がその時まで沈黙を続けるのだろうか。
(Full-Count編集部)