ロッテ河合オーナー代行が選手に求める“考える力” 「ちゃんとした社会人に育って」
故重光氏への感謝 「どんなに赤字が出ても球団を支え続けてくれた」
常に優勝争いができるチームを中長期的なビジョンで作り上げることを目標としているが、同時にチームには今シーズンの優勝も求めている。そこには、ロッテグループを一代で築き上げた故重光氏への感謝もある。長年ロッテを支えた重光氏は、1月19日に98歳で逝去した。
「1971年に経営権を取得して以来、およそ50年にわたって、どんなに赤字が出ても球団を支え続けてくれた。だから今、このチームはあるわけです。2018、19年と2年黒字になりましたが、それだけではとても返せるようなものではない。なおかつ、今年は井口監督が3年目なので、チーム全員が絶対に胴上げしよう、今年勝たないでいつ勝つんだ、と思っています。2005年に重光に『野球をちゃんとやれ』と言われてから、球団と深い関係が始まった私としては、今年は優勝して井口監督を胴上げして、重光さんに報告したい。その強い思いは監督・コーチ会議でも伝えましたし、最後の最後まで優勝を諦めない気概を選手たちも共有してほしい。簡単にできる話ではないと思っています。それでもチームが一丸となれば夢ではないと思います。そして、そこで終わらず、3年後、5年後には常に優勝争いに絡むチームになっていたい。まだステップの段階ですけれど、今年はどうしても優勝したいですよね」
河合オーナー代行の強い思いは、チーム全体に浸透しているはずだ。チームスローガンに「突ッパ」を掲げる今季、ロッテの戦いぶりに注目したい。
(佐藤直子 / Naoko Sato)