西武金子が「1番・中堅」を秋山から引き継ぐため…球団関係者指摘「とにかく出塁率」
昨季はリードオフマンの座を守り切ることが出来なかった金子「出塁率は上げたい」
西武は秋山が2014年9月6日のソフトバンク戦から昨季終了まで、実に739試合連続フルイニング出場。ポジションは常にセンターで、打順は大半が1番だった。
一方、金子は昨季開幕から32試合連続で1番に抜擢され、3試合秋山に戻したあと、さらに4試合チャンスを与えられたが、結果を出せなかった。今季はリードオフマンの座に再挑戦するが、球団関係者は「1度失敗しているだけに、よほど性根を据えてやらないと……。とにかく出塁率を上げることに尽きる」と口をそろえる。
金子は昨季、41盗塁で3年ぶり2度目のタイトルを獲得。打率.251、出塁率は.324だった。ただし、シーズン後半に主に8、9番として調子を上げ、帳尻を合わせた格好で、肝心の1番での成績は、36試合で打率.213、出塁率.297に過ぎない。1番として打率.315、出塁率.397を誇った秋山とは比べ物にならない。阿部コーチは「1番と8、9番では相手投手の警戒度が違いますから、秋山の域に達するのは容易ではない。ただ、金子にはいったん塁に出れば走れるという、秋山をしのぐ武器もある。成長に期待したい」と指摘した。
金子自身は「もちろん出塁率は上げたい。課題は好不調の波を小さくすること。昨年は、調子が悪くなったときにコンパクトにいこうとするあまり、打撃が小さくなっていたと思う。今年は体を大きく使い、しっかり振ることを心掛けたい」と語る。
昨季はレフトもしくはライトを守ったが、センターの適性を持っていることは間違いない。小関竜也外野守備走塁コーチは「守備範囲と打球に対する反応は12球団でもトップクラス」と評する。23歳の戸川大輔外野手、昨年に投手から転向した川越誠司外野手、内外野どこでも守れる新外国人のコーリー・スパンジェンバーグ外野手もセンターのポジションを狙うが、守備の面では金子が1歩も2歩もリードしているといえる。
だからこそ、周囲の誰もが「あとは出塁率だけなんだけどな……」と惜しむのだ。今季、本格的なブレークとなるか。