「守りの名手」巨人キャンプ人気の新アトラクション 仕掛け人は元巨人投手
選手、ファン双方の気持ちに寄り添う小山さん「両者の満足度をもっと高めていきたい」
「(アメリカのファンサービスなどは)スケールが大きかったですね。中でも日本でもできるものがないかと思って探しました」
そこで、ダイビングキャッチをした写真を撮って、SNSにアップするというアトラクションを目にした。その光景と、丸のスーパーキャッチとセノンの看板広告が小山さんの頭の中で1本につながった。「ぜひ、これを日本でやりたい」――。
帰国後、営業担当と組んで、今キャンプの実施に向けて動いた。セノンへの協賛を得られた後は、ファンの安全性を守ることを第一に考えて、設営をした。丸へは、サイングッズの提供も依頼。「いいですね、楽しそう」と快諾してくれた。
宮崎では11日(休養日の5日、10日は実施なし)まで実施され、15日から25日はセルラースタジアム那覇の前にも設営される。中学生以下の参加者先着700人には、丸のスーパーキャッチ場面のベースボールカードをプレゼントしている。写真を撮り、カードを受け取った子供たちの嬉しそうな顔が印象的だった。
ファン事業部で仕事をする小山さんは、選手の気持ちもファンの気持ちも分かるため、試行錯誤しながら、イベントを考えている。「両方が『やってよかった』と納得してくれることをやりたいんです。ファンが良くても選手が2度とやらないとなっては意味がないですし、選手が『これくらいの簡単なものならいい』と言っても、ファンが『つまらない』ではいけません。難しいですけど、両者の満足度をもっと高めていきたいですね」
現役時代から意見、考えはしっかりしていた小山さん。球場にファンが足を運んでくれるための努力は続く。