「今に生きるものがたくさん」―西武・辻監督が明かす、野村克也さんからの教え

西武・辻監督【写真:荒川祐史】
西武・辻監督【写真:荒川祐史】

1996年~98年に野村監督のもとでプレー、「平成ベストナイン」で二塁手に選出

 西武の辻発彦監督が11日、春季キャンプを張る宮崎県の南郷スタジアムでの練習後に取材に応じ、野村克也さんの死を悼んだ。

 現役時代の1995年に西武を退団した辻監督は、翌年ヤクルトへ加入。当時、監督を務めていた野村さんのもとで3年間プレーした。当時を振り返り、「私がライオンズを解雇ということでヤクルトに拾ってもらって、その時の監督が野村さんで在籍4年間で3年間一緒にやらせていただきましたけど、本当に40歳前にして毎日ミーティングに出て色々と教えていただいたことが、つい先程のように感じるくらい色々と勉強させてもらいました。西武を出てヤクルトでまた違った野球を教えてもらいました。あまりにも急なことでびっくりした」と、野村氏との思い出を振り返り、突然の訃報への驚きを口にした。

 続けて「西武を退団して野村さんに会わなかったら選手として3年、4年とやっていなかった。今に生きるものがたくさんある」と感謝。辻監督は、昨年のテレビ番組で野村さんが選ぶ「平成のベストナイン」の二塁手部門で選出されていた。

 さらに、指揮官として西武を2年連続でリーグ優勝に導いた辻監督は、「野村さんは野村さん独自の選手たちとの接し方」、「選手1人1人をよく考えてやられていた」と、野村さんの監督姿から自身の監督生活に生きているものがあると明かした。

 また、テスト生として入団しスーパースターへと駆け上がった野村さんの野球人生を振り返り「反骨心が大好き」と「努力」で成り上がった野村さんの姿を称賛。「負けるもんかという強い気持ち」、「その気持ちは我々戦う人間としても大事なことではないかなと思います」と野村さんが“残していったモノ”の大きさについて語った。

(安藤かなみ / Kanami Ando)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY