西武のレジェンドが背負った背番号「3」の系譜 山川にしかない武器と前任者の共通点

求められるのは広角打法? 「逆方向の打球割合」に注目

 まず、共通する部分が多かったのは「広角に打ち分ける能力が高い」ということだ。全安打数に占める逆方向への打球の割合を見ると、大下氏は約27%、清原氏は約28%、浅村は約27%の成績を残している。これは安打の約3分の1を逆方向に放っていることを意味する。中島も通算では約23%だったものの、2009年には全173安打の内、53本(約31%)を右翼方向に放っている。

 一方で、山川の成績に目を通してみると、通算398安打のうち右翼方向に放った安打は34本のみ。全体のわずか9%であり、典型的なプルヒッターであることがわかる。前任者では、土井氏が通算約14%という成績を残しているため、タイプとしては近く、理想的な状態であるともいえる。

 ただ、春季キャンプでは打撃練習から右方向へ意図的に打球を打ち分ける姿も見られ、打撃フォームも従来のフルスイングを残しつつ、足を挙げる動作などを小さくしたコンパクトなものに微調整。新背番号を機に広角打法を身につけ、主砲としてもう一段階の進化を狙っている。

強打者そろいの打線をけん引する勝負強さは不可欠

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