サイン盗みア軍OP戦初戦はブーイングの嵐 「詐欺師どもが!」「ろくでもないぞ!」
ベイカー監督「行く先々で同じような迎えられ方をするだろう…」
メジャーリーグは本格的にオープン戦がスタート。サイン盗み問題で批判の的になっているアストロズは22日(日本時間23日)にナショナルズと対戦したが、雨天ノーゲームとなった。試合はアストロズを批判するボードが没収されるなど“厳戒態勢”の中で実施。ホセ・アルトゥーベ内野手ら主力に『詐欺師どもが!』と野次が飛ぶなど、アストロズの選手は大ブーイングを受けた。AP通信が伝えている。
APは「オープン戦開幕戦で、アストロズをからかっていたファンはサインを盗まれた」との見出しで詳報。観客席でアストロズを批判したボードを掲げていたファンがそのボードを没収されたことに言及した上で、こう伝えている。「ワールドシリーズの再戦となったこの試合でナショナルズは心温まる声援を受けた。一方で、マスコットのオービットを含めたアストロズのユニホームを着た人は全員ブーイングを受けた」。
ナショナルズのファンというマシュー・シリマンさんは記事内で「僕はナショナルズの大ファンだよ。彼ら(アストロズ)は詐欺師だ」と述べている。
記事によると、場内アナウンスで「アストロズ」と流れる度に観客席から大きなブーイングが起きた。そして、アストロズのダグアウトの裏にいたファンは、アルトゥーベやカルロス・コレア内野手、ランス・マッカラーズJr.投手らが試合前にダグアウトの段差付近に立っている時、野次を飛ばしていた。また、アストロズが打者にサインを伝達していたとされるゴミ箱叩きを真似しようと、席を叩くファンも数人いたという。
さらに、ナショナルズのユニフォームを着たあるファンは『おい、アルトゥーベ。今夜プレーするのが恐いのか』と叫んだ。『お前はろくでもないぞ!』、『詐欺師どもが!』と叫ぶ者もいたという。
まさに四面楚歌。騒然とした雰囲気での試合にダスティ・ベイカー監督はこう語っている。
「恐らく、行く先々で同じような迎えられた方をされるだろう。特に(対戦チームとの)最初のシリーズではね。大人の対応をするしかない。そして、野球に集中して、辛いことにも必ず終わりがあるということが分かるだろう」
この試合に先発したナショナルズのマックス・シャーザー投手は「世界一になったのは僕たちだから確執があったわけじゃないからね。僕にとってみれば前に進んでシーズンの準備をするだけさ」と語り、こう続けている。「ベストな布陣と対戦したい。彼らは素晴らしい打線だけど、まだ春の早い段階で彼らと対戦しないことは分かっている」。
行く先々で批判の“集中砲火”を浴びそうなアストロズ。ベイカー監督の言うように「野球に集中して」戦うことができるだろうか?
(Full-Count編集部=AP)