サイン盗みへの“報復”…ではない? OP戦初出場のアルトゥーベにいきなり死球
球場からはブーイングも…アルトゥーベは「たくさんの音が聞こえたけど、それだけ」
■アストロズ 11-1 タイガース(オープン戦・日本時間25日・レイクランド)
アストロズのホセ・アルトゥーベ内野手が24日(日本時間25日)、敵地タイガース戦でオープン戦初出場。5回の第3打席で“今季初死球”を受け、敵地のファンからはブーイングを浴びた。メジャーを揺るがすサイン盗み問題ですっかり“ヒール”となったアストロズの選手たちには今季、多くの報復死球があると予想されており、MLBコミッショナーはこれを「許さない」とコメントしているが、オープン戦初出場で主力が死球を食らうという事態となった。
アルトゥーベは「2番・二塁」でスタメン出場。初回は空振り三振に倒れたものの、3回の第2打席では先制の2点二塁打を放った。ただ、球場は不穏な空気に包まれていたようで、AP通信は「アルトゥーベはスプリングトレーニングデビューで大きなブーイングを受け、三振に倒れた時に歓声があがった」と伝えている。
そして、5回無死走者なしの場面では、左腕ラミレスの投球が脚に直撃。記事では「アルトゥーベは向かってくる球を避けられなかった」とレポートしている。アルトゥーベはここでお役御免となり、代走を送られて一塁から三塁ダグアウトへと戻ったが、ここでも客席からブーイングを浴びせるファンがいた。
アストロズのダスティ・ベイカー監督は「足に当たったんだ。意図的ではなかった」と意図的な“報復死球“ではなかったとの見方を示したという。さらに、ブーイングを浴びたアルトゥーベは「たくさんの音が聞こえたけど、それだけだよ。プレーすることに集中していた。僕たちはシーズンに向けて準備しなければならないんだ」と淡々と話している。
この試合で、アストロズの選手はさらに2人、死球を受けたが、タイガースのロン・ガーデンハイヤー監督は意図的ではなかったと強調。ただ、レギュラーシーズンが開幕した後に同じようなことが起きれば、騒動に発展するかもしれない。
サイン盗み騒動でアストロズの選手たちへの批判は止むことがない。スプリングトレーニングが始まってからは、選手への処分がないことに他球団の選手たちが続々と不満の声を上げている。“報復死球禁止令”を出したMLBのロブ・マンフレッド・コミッショナーも選手の怒りを買っており、今後もアストロズ戦は異様な雰囲気になりそうだ。