最多出場は日ハム中田翔、MVPの西武森は1試合経験… 2019年に4番に座った男達

オリックスで最多の60試合で4番に座ったロメロは楽天に移籍

○ロッテ:4選手

井上晴哉:75試合(14本塁打、34打点、打率.244)
レアード:45試合(12本塁打、30打点、打率.225)
角中勝也:18試合(4本塁打、12打点、打率.297)
清田育宏:5試合(0本塁打、0打点、打率.176)=8月17日、18日、20日、21日、9月14日

 ロッテの4番は主に井上とレアードの2人が担った。一方が4番に座り、もう一方が5番以降に座るケースが多かった。2019年シーズンはロッテのチーム本塁打がリーグ3位の158本に激増。「ダブル4番」に近い体制が実現できたことも大きいだろう。 

 た2人に加えて、角中と清田も4番に座っている。清田は代打からスタメンまで幅広い起用に応え、シーズン通算117試合に出場。2015年以来自身2度目の2桁本塁打(10本)に到達した。ただ、4番として出場した5試合では打率.176と力を発揮できなかった。

○日本ハム:5選手

中田翔:115試合(23本塁打、77打点、打率.236)
近藤健介:16試合(0本塁打、5打点、打率.279)
清宮幸太郎:10試合(2本塁打、5打点、打率.270)
大田泰示:1試合(1本塁打、0打点、打率.500)=9月26日
王柏融:1試合(0本塁打、0打点、打率.000)=6月20日

 中田は4番としてリーグ最多の115試合に出場。2011年から9年連続でチーム最多の4番出場を続けており、「日本ハムの4番」といえば真っ先に中田が思い浮かぶだろう。昨季の24本塁打のうち、23発を4番で放ってチームをけん引した。ただ、2019年は右手痛で一時登録抹消。その代役として清宮が4番に抜擢された。10試合で2本塁打、打率.270とまずまずの成績を残した。

 1試合のみ4番を務めたのは王と大田の2人だ。王は4打数無安打と力を出せなかったが、大田は実力を発揮している。9月26日の試合で移籍後初の4番に座ると、4打数2安打の活躍。また、この試合で自身初となる20号本塁打を放っている。日本ハム移籍後は「強打の2番」としての地位を確立していたが、今季は4番としてのプレーを見る機会が増えるかもしれない。

○オリックス:7選手

ロメロ:60試合(15本塁打、53打点、打率.341)
吉田正尚:38試合(5本塁打、22打点、打率.246)
モヤ:19試合(2本塁打、11打点、打率.295)
メネセス:12試合(1本塁打、5打点、打率.165)
マレーロ:6試合(0本塁打、4打点、打率.130)
中川圭太:4試合(0本塁打、0打点、打率.250)=6月28日、29日、7月4日、9月11日
杉本裕太郎:4試合(3本塁打、5打点、打率.188)=4月13日、14日、6月1日、2日

 オリックスはパ・リーグ最多タイの7人が4番に座った。ただ、チーム最多の60試合に出場したロメロは今季楽天でプレーする。吉田正選手は38試合に4番として出場したものの、シーズン通算では3番として好成績(100試合、23本塁打、打率.347)をマークしている。新たに主砲として打線をけん引する選手の台頭に期待したいところだ。

 2020年はメジャーで圧倒的な実績を持つ新助っ人アダム・ジョーンズ外野手が加入。主砲として中軸に起用されるだろう。ただ、ここでは少ない回数ながらも2019年に4番を務めた2選手に注目したい。中川は4試合で打率.250だったが、プロ初の4番となった試合(6月28日)では、マルチ安打の活躍。パ・リーグの新人としてドラフト制後初となる6試合連続のマルチ安打もマークした。杉本も打率こそ.188だったが、4番で出場した4試合で3本塁打を放ち、ファンを驚かせた。

 近年は2番に最も優れた打者を置く考え方も浸透している。しかしながら、チームの4番は依然としてクローズアップされる存在であることに変わりはない。2020年は一体何人の選手が4番を任せられるのか。状況に応じた流動的な起用となるのか、はたまた絶対的な4番が打線をけん引するのか。まずはオープン戦でのオーダーに注目したいところだ。

(「パ・リーグ インサイト」吉田貴)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY