「必然しかないかもしれない」 阪神・藤川球児が感じる“故郷”と再集結のタイミング

今季は早くも守護神襲名、自身最多シーズン46セーブも「超えると思うんですよね」

 昨シーズン途中からドリスに代わる形で守護神を任されると16セーブをマーク。56試合に投げて4勝1敗16セーブ23ホールド、防御率は驚異の1.77を記録したが、藤川本人は「実は3年間、あまり成績は変わってないんですよ」と説明する。

「日本に帰ってきて2年目の2017年から、成績はあまり変わってないんですよ。マウンドに出る場面が、防御率に反映されているかもしれないけど。チームが劣勢の場面で出れば、リラックスして打席に立つ打者をかわしながらのピッチングになるし、勝っている場面だったら自分を突っ込んで投げられる。そういう意味では、去年は舞台をいただいたという感覚。勝っている場面が多かったから、その分成績が上がって当たり前なのかなって思います」

 今季もまた、矢野監督は藤川をクローザーとして起用することを明言している。藤川もまた、起用に応える自信がある。

「今年が終わった時、セーブ機会がどれくらいあるか分からないけど、やっぱり自分が持っている数字(46セーブ)は超えていきたい。超えると思うんですよね。自分の体が整っていて、そのシチュエーションが来れば、いける自信はあります。それは日本に帰ってきてから4年間積み上げたおかげ。最初の2年くらいは打者を知る作業が必要でしたね。打者のことを徐々に覚えて攻略し始めて、今ようやく刈り取る時期に入ってきた感じです」

 目の前に立つ打者を一人一人刈り取る作業を続ける中で、到達し、越えていく「250セーブ」という道標。藤川にとって、その数字が意味を持ち始めるのは、ユニホームを脱いだ後なのかもしれない。

(佐藤直子 / Naoko Sato)

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