渡米した前主将に誓う思い「必ず強くなる」 今永昇太が思い描く新しい形のDeNA

「佐野が行き詰まった時、動けなくなった時に、初めて悩みを聞いてやればいい」

 筒香からキャプテンを引き継いだのは、プロ4年目の内野手、佐野恵太だ。新キャプテンより1つ年上の今永は「佐野のカラーでやっていってもらえばいい」と話す。

「もちろん、佐野が考える横浜DeNAベイスターズがあると思います。佐野が自分のカラーでやっていってもらえばいい。まだ年齢も若いですし、もしかしたら先輩に対して言いにくいこともあるかもしれない。でも、言わなければいけない。そういう心の葛藤が、シーズンが始まると出てくると思います。僕はそうやって佐野が行き詰まった時、動けなくなった時に、初めて悩みを聞いてやればいいのかなと。僕たちから『大丈夫か? 大丈夫か?』って過敏にサポートする必要はないと思います。僕らが自分たちのことをしっかりやっていれば、自然と佐野の負担は減ってくるはず。彼なりに目指している場所はあると思うので、まずは佐野自身が何を言われようが、何を思われようが、自分の色で進んでほしいですね」

 新チームがスタートしてから1か月が過ぎようとしている。ここまでチームの雰囲気は変わらず、いい結束力が生まれている。

「こういう雰囲気にしてくれたのは筒香さん。ここから全く別のDeNAを作り上げて弱くなってしまったら、一番悲しむのは筒香さんだと思います。必ず強くなって、みんなで僕らなりのDeNAベイスターズを作っていきたいですね」

「筒香のいなくなったDeNA」ではなく「筒香を送り出してもなお強いDeNA」に向けて、チームはすでに動き出している。

(佐藤直子 / Naoko Sato)

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