日ハム有原、3回1失点の好投で開幕見据える 無観客も「自分のやることは変わらない」

日本ハム・有原航平【写真:石川加奈子】
日本ハム・有原航平【写真:石川加奈子】

左打者へ立て続けに直球を続ける「いろいろ試したいなというのがあった

■日本ハム 4-3 オリックス(オープン戦・29日・札幌ドーム)

 開幕投手に指名されている日本ハムの有原航平投手が先発。3回を3安打1失点と順調なステップを踏んだ。

「帰ってきたな」という思いで上がった今季初の本拠地マウンド。「真っすぐと落ちる球は、いいところに投げられたかなと思います」と52球を振り返る。初回と3回、いずれも走者を背負った場面で4番のモヤをチェンジアップで空振り三振に仕留めた。

 初めて体験する無観客の試合でも、変わらぬパフォーマンスを発揮した。「ふだんと違うなぐらいの感じですね」とサラリと言うが、歓声も応援歌もなく、ボールがキャッチャーミットに収まる小気味良い音と選手の掛け声だけが響き渡る独特の雰囲気。「この中でしっかり調整していかなきゃいけない。自分のやることは変わらないので、しっかりバッターをおさえれるようにやってきたいなと思います」と冷静に語った。

 新たな試みも行った。宇佐見真吾捕手のリードで、初回、3番の吉田正、4番のモヤと左の強打者に対して、立て続けに直球で内角を突いた。「去年まで対戦していて投げていないボールだったり、いろいろ試したいなというのがあったので」と意図を説明した有原。厚沢和幸ベンチコーチ兼投手コーチは「今までの引き出しになかったものを増やそうと、バッテーリーでテーマを持って投げていた。(配球は)バッテリーで作り上げていくもの。任せている」と信頼を口にする。右打者の内角を突くツーシームを使いこなして最多勝に輝いた昨季に続き、新たな武器を手に入れて投球の幅を広げる。

 唯一の失点は2回にT-岡田に許した右越えソロ。「甘くなると持っていかれるので、そういう球をできるだけ少なくできるように」と有原は反省を忘れなかった。20日の開幕に向けて「真っすぐの威力、変化球のlコースと高さをしっかり調整していきたい」と3週間後を見据えた。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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