MLB開幕延期は「危険なほど遅かった」 米メディア指摘「やっと正しいことを…」
新型コロナウイルスの影響で開幕は4月10日以降に
大リーグ機構(MLB)は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、オープン戦の中止と26日(日本時間27日)のシーズン開幕を2週間遅らせると発表。公式戦の開幕は少なくとも4月9日(同10日)以降となる。米ヤフースポーツは「これは正しい決断。しかし、危険なほど遅かった」と伝えている。
米ワシントン州が250人以上が集まるイベントの制限措置を発表。同州シアトルを本拠とするマリナーズは26日からのレンジャーズとの開幕4連戦、30日からのツインズ3連戦の本拠地開催断念を表明した。さらに、カリフォルニア州も3月中の250人以上が集まるイベントの中止を求め、ドジャース、パドレス、アスレチックスの本拠地開幕戦が暗雲に乗り上げていた。
ヤフースポーツは「MLBはシーズン前であるため、正式な決断を遅らせることができると考え、行政機関に迫られて動くことになった。開幕日までまだ数週間あったため、MLBはリーグ全体の対策の必要性を軽視し、感染の拡大している街にある球団と個別に対応しようとしていた」と言及。開幕延期はチームだけでなく、球場スタッフ、巨額の放映権も絡む大問題となる。「野球シーズンを延期することによる大きな予定への影響や広範囲にわたる経済的影響を考えれば、それは理解できないことではない」としつつも、MLBの決断の遅さを指摘している。
「MLBは開幕日、シーズンの長さ、日程など、開幕する前に計画できる状況にある。複雑だが、最悪な状況ではない。会場の変更は、ファンを州外に移動させることにつながる現実から目をそらした対応である。スタジアムの閉鎖と試合の中止は公共の利益。行政機関の決断と他のリーグの対応から大きな圧力を受け、MLBはやっと正しいことをした」
大リーグ機構は13日(同14日)にアリゾナ州で選手会と話し合い、同州とフロリダ州で行っていたスプリングトレーニングを中断すると発表した。米メディア間ではシーズン開幕が5月までずれ込むとの指摘もある中、MLBは未知のウイルスとどう向き合っていくのだろうか。
(Full-Count編集部)