BC栃木に今秋ドラフト候補加入 最速152キロ右腕山田「ノルマとして155キロを出したい」

BC栃木・山田綾人【写真:細野能功】
BC栃木・山田綾人【写真:細野能功】

寺内監督「まだ伸びしろがある。育成ではなく支配下で指名されてほしい」

 ルートインBCリーグ栃木ゴールデンブレーブスの新人で、最速152キロ右腕・山田綾人投手(玉川大)に注目が集まっている。187センチ、99キロと大柄で、DeNAから調査書が届くなど、昨年のドラフト会議でも候補に挙がったが指名されず、独立リーグから改めて「夢」に挑戦することになった。

 小山ベースボールビレッジで行われているキャンプ2日目の15日、山田はブルペンで捕手を座らせて40球を投げた。ただ、フォークが抜けたり、ストレートもばらつきがあったり、課題も見えた。「実戦の中でいかに(いい球を)増やしていくかが課題。フィールディングやけん制といった投球以外の部分もスカウトは見ている。試合の中で、そこもいかに高めていくか」と元ソフトバンクの巽真悟投手コーチは指摘した。

 桐光学園時代は2学年上に楽天の松井裕樹投手がいた。足首の故障などもあり、実績はほとんどなかった。しかし、玉川大1年秋に151キロをマーク。3年時は右肘遊離軟骨手術を受けた影響で投げられなかったが、首都2部リーグで49試合に登板した。通算12勝13敗ながら防御率は3点台前半で、2017年3月には巨人との3軍戦で6回1失点と好投。スカウトの注目を浴びた。

 昨年3月の巨人3軍戦では5回4失点と打ち込まれた。だがその年の2月にジャイアンツ球場で行われた冬季特別トレーニングでは、特別講師を務めたNPB通算203勝の堀内恒夫氏を「直球で押せる」と唸らせた。

 昨年春のリーグ戦では足利大戦でMAX152キロをマーク。寺内崇幸監督も「まだまだ伸びしろはある。育成ではなく、支配下で指名されてほしい」と期待する。玉川大時代の投手コーチで元巨人投手の関本四十四氏からも、独立リーグで鍛えて1年でのNPB入りを強く勧められたという。

 栃木では、NPB通算96勝を挙げた成瀬善久投手兼任コーチから股関節にどう体重を乗せるかなど、トレーニング方法の助言を受けている。「(NPBからドラフト指名されるには)セールスポイントが必要。ノルマとして155キロを出したい」と山田。デビュー戦はオープン戦2試合目、21日の埼玉武蔵ヒートベアーズ戦で先発する。

(細野能功 / Yoshinori Hosono)

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