「いかに集中力を高められるか…」 日ハム助っ人右腕の無観客試合での工夫とは?

日本ハムのニック・マルティネス【写真:石川加奈子】
日本ハムのニック・マルティネス【写真:石川加奈子】

マルティネスは昨季故障で登板なし、OP戦最終戦で5回1失点と好投した

■DeNA 7-1 日本ハム(オープン戦・15日・札幌ドーム)

 日本ハムのニック・マルティネス投手が15日、DeNA戦に先発して5回5安打1失点と順調な仕上がりを見せた。右前腕などの故障で昨季を棒に振ったが、2年ぶりの完全復活に死角はない。

 2回に犠飛で1点を失ったものの、尻上がりに調子を上げ、3回以降は走者を背負った場面で集中力を発揮した。5回にこの日最速となる151キロをマーク。「ストレートだけじゃなくて、他の変化球の精度も仕上げてきている」。本来なら開幕前最後の調整登板となるはずだった試合を納得の表情で振り返った。

 昨季のブランクを埋めるため、イメージトレーニングに力を入れている。来日が決まった17年オフに米国在住のメンタルコーチに師事し、少しずつ修行を積み重ねてきた。

 寝る前や練習日の空いている時間を使って、空振りを奪ったシーンや試合に勝利したシーンを頭に思い浮かべる。時には、配球の組み立てを考えながら特定の選手との対戦をリアルに再現。「そのおかげでポジティブなイメージで試合に臨めている」と成果を口にする。

 開幕の日程が決まらない中、イメージトレーニングを有効活用するつもりだ。「特に今の無観客の状況では、いかに自分の集中力を高められるかが勝負。しっかりイメージトレーニングしているので、試合に生かせているという手応えがある。開幕は不確定で、確かに難しいと思うが、変わらず体力づくりとコンディション維持をしていきたい」と自信をのぞかせた。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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