日ハム金子が走者背負った状況で初救援 1/3回4失点に「結果を残せず、正直悔しい」

日本ハム・金子弌大【写真:石川加奈子】
日本ハム・金子弌大【写真:石川加奈子】

厚澤コーチは新たな役割に期待「(玉井、鈴木健との)3択にしてほしい

■DeNA 7-1 日本ハム(オープン戦・15日・札幌ドーム)

 日本ハムの金子弌大投手が15日、DeNAとのオープン戦6回途中に3番手として登板した。走者を背負った場面でのリリーフは移籍後初めて。四球を挟んで4連打を許し「ああいう場面を経験させてもらったのに、結果を残せず、正直悔しいです」と振り返った。

 開幕前最後のオープン戦。チームとしてのテーマの1つは、走者ありの場面で金子を登板させることだった。栗山英樹監督は「リリーフ、短いイニングをするんだったら、ランナーがいる場面でもいける方が絶対にいいに決まっている」と狙いを明かした。

 5回に1度準備を整えたが、70球を目安としていた先発・マルティネスとの兼ね合いもあって仕切り直し。再び準備して、6回2死一塁でマウンドに上がった。先頭のロペスに初球を中前にはじき返されると、続く宮崎にも初球を右翼線に運ばれて勝ち越された。伊藤光に四球の後、百瀬の内野安打、大和の右中間三塁打と流れを止められなかった。

 結果は1/3を投げて4安打4失点という数字が残った。「気を抜いた訳ではないですし、ストライクを取りにいった訳でもないです。初球にストライクを集め過ぎたのかな。ただ、ボールから入ると苦しくなりがちですし。バッターや展開にもよりますね」と金子。頭の中をしっかり整理し、この経験を公式戦で生かす。

 通算128勝を挙げている沢村賞投手といえども、走者を背負った場面のリリーフは簡単ではない。栗山監督は「いきなりクイックでいかないといけない。ああいうケースでいくのは専門職」と特殊性を指摘する。厚澤和幸ベンチコーチ兼投手コーチも「前のイニングで準備しながら次のイニングで、人のランナーのところで出て行く。しかもツーアウト一塁、抑えて当たり前ほど難しいところない。リリーフが調子を落とすのは大体ああいうシチュエーションでいった後」と語る。昨季は65試合に登板した玉井大翔投手が担った役目。今季ルーキーの鈴木健矢投手にも適性を見いだす厚澤コーチは「僕からしたら(2人に加えて)3択にしてほしい」と金子にも期待を寄せる。

 今季の個人目標を50試合120イニング登板と公言してフル回転を誓う金子は「いきなりシーズン中ではなくて、1回経験できたことは良かった。これを生かさなきゃいけない。次はしっかりどんな抑え方でも結果を残します」と力を込めた。20日から敵地で行われる西武との練習試合でも、再び走者を背負った場面で登板する予定だ。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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