メジャーリーガーによる草野球、“鬼才”バウアーの意図は?「試合に携わる人たちに…」
メジャー選手が集合してライブ配信、募金活動で支援
レッズのトレバー・バウアー投手は14日(日本時間15日)にアリゾナでMLB選手を集めた草野球を開催し、それをライブ配信した。米メディア「USAトゥデイ」によると、その際に募金サイトのリンクを掲載し、配信から24時間で2万2000ドル(約235万円)が集まったという。
この草野球はバウアーがツイッター上で提案したもの。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、MLBのシーズン開幕は延期となり、オープン戦も中止に。さらにスプリングトレーニングさえも中断となり、現役選手たちは急に“野放し”の状態となってしまった。そこでメジャーリーガー、マイナーリーガーたちに向けて提案されたものだった。
バウアーは開催翌日の15日(同16日)に同メディアの電話取材を受け、この開催について「影響を受けた人たちのために、できる限り資金を集めることが目的だったんだ」と理由を語ったという。MLBのシーズン開幕延期で被害を受けたのは選手だけではない。ファンの観戦をサポートする球場スタッフも被害者であり、これはバウアーなりの“恩返し”だった。
「この試合を多くの人たちに見てもらいたかった。1つはファンとの繋がり、野球を見せてあげること。だけど、2つ目は、試合に携わる人たちについて皆に広めてもらいたかったんだ。無観客でプレーすることは誰にとっても不思議なものだよ。試合に携わる人たちが本当に重要で、今苦しんでいることを知ってほしかったんだ」
今回の開催にはレッズのデレク・ディートリック内野手、インディアンスのマイク・クレビンジャー投手やザック・プリーサック投手、エンゼルスのキーナン・ミドルトン投手ら多くのMLB選手が参加した。バウアーは「これは野球選手たちが他の人たちを助けるために集まってできることの1つの例だね」と喜んでいたという。
バウアーだけでなく、アストロズのジョージ・スプリンガー外野手も球場スタッフのために10万ドル(約1080万円)を寄付し、アレックス・ブレグマン内野手は地域の子ども達とその家族に1000個の安全な食事セットを寄付。野球が見せられなくなった今、選手たちはあらゆる方法で貢献しようと活動している。