ロッテ佐々木朗、開幕1軍&来年の東京五輪代表も!? 関係者「間に合うのでは…」
井口監督は延期された東京五輪代表について「あるんじゃないですか」と発言
まるで球界全体が鳴りを潜めて、「令和の怪物」佐々木朗希の“戦闘準備”が整うのを待っているようにも見える。
ロッテの井口資仁監督は25日、東京五輪が1年程度延期されることが決まったことを受けて、ドラフト1位ルーキー佐々木朗希投手の東京五輪日本代表入りについて「あるんじゃないですか? 1年後なら」と語った。佐々木朗は24日にプロ入り後初めて打撃投手を務め、打者相手に全てストレートで25球を投じて最速157キロを計測。“モノの違い”を見せつけた。指揮官ならずとも、今夏は無理でも1年後なら日の丸を背負って母国開催の五輪のマウンドに上がるのにふさわしい存在になっているのではないか、と想像が膨らむ。
今季公式戦にも同様のことがいえる。未完の大器である佐々木朗には、入団当初から緻密な育成プログラムが組まれ、あえて1軍の公式戦開幕に間に合わせることは想定せず、慎重にステップを踏んできた。初めてブルペンで捕手を座らせて正規の18.44メートルで投げたのは2月27日、変化球を解禁したのは今月13日になってから。井口監督は「最初のプログラム通り、キャンプからここまで順調にきている」とうなずく。今後は、27日に2度目のフリー打撃登板を変化球を交えて行い、その後、実戦的なシート打撃への登板、4月中に2軍戦で実戦デビューへと進む予定だ。
一方、当初今月20日のはずだった公式戦開幕は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、現時点で4月24日に設定されている。しかし、場合によってはさらなる延期に追い込まれる可能性も否定できない状況である。
そんな中、球界関係者の間では「佐々木朗が順調に2軍の練習試合で実戦登板を積んでいけば、結果的に1軍の開幕に間に合ってしまうのではないか」との声も上がり始めた。開幕はともかく、プロ野球の公式戦は開幕が遅れるだけでなく、東京五輪による中断期間の7月21日~8月13日も日程に組み込める見通しとなっただけに、佐々木朗が今季1軍で活躍可能な期間は広がっているともいえる。あくまで佐々木朗が評判通りの実力をプロの実戦で発揮できればの話だが、そんな想像を掻き立てるのに十分なオーラを漂わせている。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)