通算塁打では王貞治、野村克也… 長距離打者に有利な指数も直近10年では変化?

通算記録では、日本球界の歴史に残る大打者がズラリ

 最後に、現役という括りを外した、全ての時代の選手における塁打数の歴代記録を紹介したい。その結果は以下の通りだ。

通算記録
1位:王貞治氏
5862塁打(2831試合 9250打数)
2位:野村克也氏
5315塁打(3017試合 10472打数)
3位:張本勲氏
5161塁打(2752試合 9666打数)
4位:門田博光氏
4688塁打(2571試合 8868打数)
5位:金本知憲氏
4481塁打(2578試合 8915打数)
6位:衣笠祥雄氏
4474塁打(2677試合 9404打数)
7位:長嶋茂雄氏
4369塁打(2186試合 8094打数)
8位:山本浩二氏
4361塁打(2284試合 8052打数)
9位:落合博満氏
4302塁打(2236試合 7627打数)
10位:土井正博氏
4178塁打(2449試合 8694打数)

 歴代最多の通算868本塁打を記録している王氏を筆頭に、同2位の通算657本塁打を記録している野村氏、史上最多の通算3085安打に加えて504本塁打を記録している張本氏といった、球史に名を残す偉大な打者たちが顔を並べている。王氏、野村氏、張本氏、門田氏、金本氏、衣笠氏、山本氏、落合氏と、通算本塁打数の上位10傑のうち8名が塁打でもトップ10入りしているのが象徴的だ。

 直近10年間においては中村、山川、吉田正、柳田のようなホームランバッターがトップに立つこともあったが、現役選手内におけるランキングでは、どちらかといえば中距離打者に分類される選手がランキング上位の多くを占めていた。それに対して、通算記録においては本塁打数と塁打の間に一定の相関性が感じられる結果となっており、時代と共に「塁打」という指標の稼ぎ方も少なからず変遷を遂げてきているようだ。

「塁打」という数字は、チームにどれだけ多くのチャンスをもたらしたかを示している

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