「ポスト秋山」は金子、野手転向2年目の川越が急台頭 西武野手陣は今季も充実

野手転向2年目の川越は山川に弟子入り、自主トレを一緒に行った

 一方、川越は野手転向1年目の昨季、イースタン・リーグで93試合に出場し8本塁打を放った左打ちのスラッガーだが、1軍の公式戦にはまだ出場したことがない。オープン戦最初の5試合で5割(10打数5安打)をマークしていた打率は、その後じりじり下がったが、途中出場した20日の日本ハムとの練習試合では、唯一の打席となった7回無死一、三塁で中犠飛を打ち上げ、辻監督は「少ないチャンスをものして、素晴らしい。開幕スタメン? 可能性はゼロではない」と目を細めた。開幕1軍どころか、木村や新外国人スパンジェンバーグらと外野の一角を争う存在になりつつある。

 シーズンオフの自主トレから、2年連続本塁打王の山川に弟子入り。今も時おり2人でグラウンドに居残り、交互に長いノックバットを振ってロングティーに取り組む。「いつも山川さんが声をかけてくださって、僕が付いていく形」と感謝し、「あのノックバットは特注で、長くて重い。しっかり振るのが大変ですが、いい練習だなと思います」とうなずく。自分の成長を実感しつつ、「まだまだアピールしないといけない立場」と強調。何より、新顔の台頭はチームに勢いをもたらしている。

 西武は30日に1軍のチーム練習を再開するが、現時点で4月24日に想定されている今季開幕は、なお予断を許さない。当初予定の3月20日開幕であれば、金子と川越は最高の状態でシーズンインできただろう。このまま調子を落とすことなく、本当の開幕を迎えられますように……。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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