ドラフト直後の“採点”は当たった? 藤浪、大谷、菅野ら豊作イヤーの2012年を検証

特に評価が低かった広島だが、2位で鈴木誠也が入団

 巨人は1年越しで菅野を招き入れ、右腕は入団から7年間で6度の2桁勝利。2017年、2018年には2年連続で沢村賞を受賞し、球界を代表する投手となった。ただ、この年は2位以下が花開かず。4位の公文克彦は日本ハム移籍後にリリーフとして活躍している。

 対照的に、この年で評価が特に低かったのは広島とオリックスだった。この2球団は共に競合での抽選を2度外し、オリックスは外れ外れ1位で松葉貴大、広島は高橋大樹を指名した。ただ、8年経って、オリックスと広島は対照的な結果となっている。

 なんと言っても、広島は2位で鈴木誠也を指名している。高橋大は苦戦しているものの、鈴木が不動の4番に成長。昨季は首位打者にも輝き、球界を代表する強打者になった。一方のオリックスは松葉が2年目に8勝したものの、目立った活躍をした選手はいない。

 ドラフト直後は高く評価されていた中日は1位の福谷が2014年にリリーフとして大活躍。だが、以降、年々、成績を下降させて苦しんでいる。2位で藤浪、大谷と「高校ビッグ3」と称された浜田達郎を指名したが、故障が続き、一度は育成選手に。今季、支配下に復帰し、再起をかけている。

 まずまず評価されていた球団に目を移してみよう。東浜を外したDeNAは白崎浩之を1位で指名。2位で三嶋一輝、3位で井納翔一、6位で宮崎敏郎が加入しており悪くない。ロッテも松永に加え、3位に正捕手の田村龍弘、4位で加藤翔平を指名している。

 楽天は森が苦戦しているが、2位で則本昂大を指名している。1年目から15勝をマークし、6年連続2桁勝利、2014年から4年連続200奪三振と球界を代表する投手になった。藤浪を外したヤクルトも1位の石山泰稚がクローザー、2位の小川泰弘はチームの大黒柱に。西武も1位で増田達至、3位で金子侑司、4位で高橋朋己と成果をあげている。

【表】2012年各球団ドラフト指名選手一覧

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