【消えた選抜からの道2】懸念される球児の進路 健大高崎・青柳監督「それが一番不安」
健大高崎のエース下は高校卒業後の進路を大学からプロ志望に切り替える
新型コロナウイルスにより大会史上初の中止となった第92回選抜高校野球大会。有無を言わせぬ自粛の流れは球児の心情のみならず、彼らの人生にも大きな影響を及ぼしている。
昨秋関東王者で神宮大会でも準優勝した健大高崎のエース・下(しも)慎之介投手(3年)はこの春、高校卒業後の進路を大学進学からプロ志望へと切り替えた。
「できれば早いうちにプロの世界へ行きたいと思った。こういう立場になるまでは大学と思っていたけど、4年間通うにも相当なお金がかかる。プロに行けなくても社会人とか、早くお金を稼げるようになって親孝行がしたいと思った」
新チーム始動後に急成長。昨秋の関東大会、続く神宮大会でも大車輪の活躍でチームの全国準Vに貢献した。全国大会で結果を残したことで進路に対する考えにも変化が生じたが、センバツという絶好の力試しの機会が奪われたことでプロへの思いがさらに強まったという。